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コラム

不動産投資の青色申告

執筆者:棚田 健大郎 棚田 健大郎

2020年の青色申告から税制改正によって、さまざまな変更が生じることをご存じでしょうか。

巷では「フリーランス減税」などとも呼ばれており、副業で個人事業主をしている人やサラリーマン大家などに課税される税金が軽減される可能性があります。

そこで今回は、2020年税制改正で改正になったポイントについて詳しく解説します。
仕組みを正しく理解していないと、減税効果が受けられない可能性がありますので、ぜひ本記事を読んで参考にしてください。

1.基礎控除が10万円増額して48万円に

所得税の確定申告をする場合、課税対象となる所得から要件なしで差し引くことができる控除額のことを「基礎控除」といいます。

これまで基礎控除額は38万円だったのですが、2020年税制改正によって10万円増額されて「48万円」まで無条件に所得から控除されることになりました。

所得税の税率は累進課税なのでその人の所得によって異なりますが、仮に23%だとすると10万円控除額が増えるだけで2万3千円も所得税がされることになります。

ちなみに、所得総額が2,400万円を超える方については段階的に基礎控除額が減額されることとなり、2,500万円を超えると基礎控除額はゼロになりますので注意しましょう。

所得総額が2,400万円以下の方であれば48万円満額の基礎控除を適用することが可能です。

2.青色申告特別控除が65万円見直しに

確定申告には白色申告青色申告があることはご存じかと思います。

青色申告

複式簿記による帳簿付けをすることを事前に税務署に申請することで、基礎控除とは別に青色申告特別控除を受けられるという制度

税制改正前までの青色申告特別控除は65万円だったのですが、2020年税制改正によって10万円見直しとなり55万円に減額されました。

引き続き65万円控除を利用する方法

青色申告特別控除の基準としての金額は55万円に減額されましたが、これではせっかく基礎控除額が10万円増額したのにその分相殺されてしまうことになります。

そこで次のいずれかの要件を満たすことで、これまで通り65万円控除を引き続き受けることが可能です。

その1:e-Taxで電子申告する

確定申告書を税務署に持参して申告するのではなく、インターネットで確定申告の情報を送信して申告することを「電子申告(e-Tax)といいます。

ちなみに、国税庁のホームページで確定申告書を作成しても、それを印刷したり郵送で申告したりしている場合は電子申告にあたりません。

電子申告するためには、申告している個人を特定するために次のいずれかの方式で申告する必要があります。

  • マイナンバーカード方式

皆さんがお持ちのマイナンバーカードには、さまざまなデータが記録されておりICカードリーダライタを使うことで、電子証明書を利用して自宅のパソコンから電子申告することができます。

ICカードリーダライタはネット通販を使えば数千円程度で購入できるので、マイナンバーカードの発行を受けていれば比較的簡単に利用することが可能です。

  • ID・パスワード方式

マイナンバーカードやICカードリーダライタを持っていないという方は、税務署に届出することで電子申告するためのIDとパスワードの発行が受けられます。

ただし、将来的にはマイナンバーカード方式に統一される可能性が高いので、できれば今のうちからマイナンバーカード方式で電子申告することをおすすめします。

その2:電子帳簿の保存

一定の帳簿を紙媒体ではなくパソコンでデータ保存することで、これまで通り65万円の青色申告特別控除が受けられます。

電子帳簿を保存するにあたっては、「国税関係帳簿の電磁的記録等による保存等の承認申請書」を、帳簿を備え付ける3ヶ月前までに税務署に対して提出が必要です。

このように2020年の税制改正で、青色申告と白色申告で合計4パターンの控除額のいずれかが適用されることとなります。

以下に詳細をまとめてみました。

白色申告 控除なし
青色申告(簡易簿記) 10万円控除
青色申告(現金主義) 10万円控除
青色申告(複式簿記で要件を満たさない場合) 55万円控除
青色申告(複式簿記で要件を満たす場合) 65万円控除

3.不動産投資で青色申告はできるのか

不動産投資の方の場合、青色申告することが可能です。事業的規模でない場合(ワンルームマンション1室など)は10万円控除。事業的規模の場合は65万円控除になります。

事業的規模の基準としては、以下が目安となります。

  • アパートやマンションの場合は10室以上
  • 戸建ての場合は5棟以上

青色申告をすることで、今回ご紹介した青色申告特別控除のほかに、不動産所得の赤字を翌年以降3年間にわたって繰り越せる「純損失の繰り越し控除」も利用することが可能です。

すでに物件を保有している不動産投資家の方は、これを機会に白色申告から青色申告に切り替えることも検討してみてはいかがでしょうか。

4.まとめ

2020年税制改正のポイントは、青色申告特別控除で65万円満額の控除を受けることです。

基礎控除額が48万円に10万円せっかく増額になったのに、青色申告で55万円の特別控除しか受けられなければ税制改正の恩恵が一切受けられません。

今後は確定申告の電子申告化が積極的に進められていくため、まだ電子申告をやったことがないという方は今年からぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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