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コラム

5G(第5世代移動通信システム)によって不動産業界はどう変わる?

執筆者:Redia編集部 Redia編集部

2019年4月からすでにアメリカや韓国では5Gが運用開始されていますが、いよいよ日本でも2020年春から5Gが導入されサービス開始となりました。

5Gという言葉は聞いたことがあっても、それが何なのか、どのような影響があるのかよく分からないという方も多いのではないでしょうか。

今回は5G導入により不動産業界にどのような影響があるのか解説していきます。

1.5Gって何?

5G(5th Generation)とは第5世代移動通信システムのことで、日本では2020年春からサービス開始とりました。

5Gによって大容量通信が可能となることで、高画質の動画がスマホやタブレットで楽しめるだけでなく、VRなどもスムーズに体験できるようになります。

5Gには、大きな3つの特徴があります。

1)超高速

1つめの特徴は「超高速」です。周波数帯域幅を広げることで、高速通信が可能となります。これまでの4Gでは、2時間の映画をダウンロードするのに約30秒かかっていましたが、5Gでは約3秒でダウンロードできるという驚きの速さです

2)低遅延

2つめの特徴は「低遅延」です。今までどうしてもタイムラグが生じていた建機やロボットの遠隔操作も、高速通信によって離れた場所からリアルタイムに行えるようになります。このことにより、遠隔医療や自動運転などに大きな期待がよせられています。

3)多数同時接続

3つめの特徴は「多数同時接続」です。パソコンやスマホだけでなく、家電やセンサーなどが同時にネットに接続できるようになるのです。5Gによりあらゆるデバイスがネットにつながる時代になります

2.5Gによって不動産業界はどう変わる?

5Gの特徴「超高速」、「低遅延」、「多数同時接続」の3点で、大容量の情報が超高速で通信可能となります。このことにより、不動産流通や私たちの住まいにも大きな影響をもたらすと見られています

1)住まいが変わる

5Gによって、スマホやパソコンなどの通信機器以外のあらゆるデバイスも、インターネットに接続することが可能となります。これはIoT(Internet of Things/インターネット・オブ・シングス)といわれるものです。

例えば、家の中の家電がIoT化することで、外出中にスマホでの遠隔操作が可能になり、人の声による機器の操作も可能になります。IoT化が進むことで、スマート家電がさらに普及し、エアコン、床暖房、浴槽、ドア、セキュリティーなどの建具や設備にもインターネットが搭載される「IoT住宅」がこれから増えていくと見られています。住まいに新たな付加価値が生まれ、住まいに求められる内容が変わってくるのです。家具家電付き賃貸物件は現在もありますが、これからは「スマート家具家電付き物件」のような付加価値をつけた物件が増えてくることが予想されます。

2)物件探しが変わる

低遅延が進むことで遠隔地からの物件の内見が可能になります。内見の遠隔化は、実際に不動産会社のスタッフが現地に行き、テレビ電話などで内見希望者と繋ぐことで、リアルタイムに行うことができます。また、VRを併用することで実際に内見するのと近い感覚で行うことができます。現地に出向かずに、動画やVRによる内見がこれからどんどん増えてくるでしょう。

3)IT重説が普及する

2017年10月より賃貸取引に係るIT重説が実用開始となり、テレビ会議などのITシステムを使って対面せずに重要事項説明を実施することが可能になりました。ただし、IT重説はインターネット環境に不具合があれば中断しなければならないため、安定したインターネット環境が必要となります

これまで通信環境の問題でIT重説を行っていなかった不動産会社も、5Gが主流になれば取り入れることができるため、今後はIT重説が急速に普及していくことが予想されます

また、国土交通省は売買取引でもIT化に向けて動きだしており、2019年10月より個人を含む不動産売買取引のIT重説化の社会実験が行われています。すでに試験導入が開始されている不動産売買のIT重説も、5Gの普及に伴い増えていき、これからは、高齢や病気などで外出が難しい場合や、海外に滞在している場合でも、代理人を立てることなく不動産売買が可能になっていくことでしょう

3.まとめ

5Gは通信業界だけでなく、不動産業界にも大きな変化をもたらします。不動産業界は、通信ネットワークとともに発展を遂げてきました。今では当たり前になっている不動産ポータルサイトもその一例です。5Gは今後、不動産流通のみならず私たちの生活環境を大きく便利に変化させていくと期待されます。

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