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不動産取引に欠かせない宅地建物取引士とは

執筆者:Redia編集部 Redia編集部
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不動産投資や不動産の売買など、不動産取引で欠かせない存在となるのが宅地建物取引士です。

一般的に「宅建士」と呼ばれ、耳にすることの多い資格ですが、実際の業務内容について把握していない方も多いでしょう。

今回は、宅地建物取引士が不動産取引において果たす役割や、重要性についてご紹介します。

1.宅地建物取引士とはどんな資格か

宅地建物取引士(以下、「宅建士」)は、宅地建物取引業法で定められた国家資格です。試験に合格した後、いくつかの条件を満たした方が都道府県に対して登録手続きを行い、宅地建物取引士証の交付を受けることで業務に従事できます。不動産取引を行う方の利益保護を目的とし、公正かつ誠実に法で定められた事務を行う不動産取引のスペシャリストです。

宅地建物取引業者(不動産会社など)には、ひとつの事務所につき従業員5人に1人の割合で宅建士を置かなければなりません。設置要件を満たさない事務所は、宅建業を行えないことからも宅建士の重要性が伺えます。

2.不動産会社の主な3つの業務

宅建士の所属する不動産会社の業務は、主に3つの内容に大別されます。こちらでは、不動産会社の3つの主要業務について簡単にご紹介します。

1)不動産の売買や交換を行う

自社で不動産を取り扱っている場合は、直接不動産の売買や交換を行うケースもあります。不動産の選定や値段の設定などの情報収集から、実際にお客様と取引するシーンまですべてに携わるため、専門的な知識が必要不可欠です。

2)不動産の売買や交換を代理・仲介する

自社で不動産を取り扱っていない場合でも、不動産を売りたい方と買いたい方をつなぐ代理や仲介をするケースもあります。扱う不動産の権利関係をしっかりと調べ、売主や買主にとってスムーズな取引をすることが求められます。両者の要望や不満を一つひとつ解消する能力も必要でしょう。

3)不動産の賃貸借を代理・仲介する

幅広く行われているのが、不動産の賃貸業です。不動産会社で賃貸借契約を結んだことのある方であればイメージしやすいでしょう。貸主である大家さんと借主のマッチングを行います。契約後は、賃料や物件の管理など、入居者の生活を広く支援します。

3.安心して取引をするために必要な宅建士の3つの独占業務

上記3つの不動産会社の業務は、どれも専門的知識が必要であり、知識を持たない一般の方は情報弱者になりやすい傾向があります。このまま取引を行うと、不当な損害を被る可能性があり、フェアとはいえません。そこで、宅地建物取引業法では宅建士に3つの独占業務を設け、購入者等の利益を保護する役割を担わせています。ここでは、宅建士の3つの独占業務についてご紹介します。

独占業務

資格を有する者のみが行うことができる業務

1)重要事項の説明

不動産の買主や借主などに対して、取引の重要事項を説明する業務です。賃貸借契約を結んだことのある方であれば、契約時に宅建士と書面を見ながら重要事項を確認した経験があるのではないでしょうか。取引物件について、買主や借主が正しい判断ができるように情報を提供する手続きであり、公正な立場で業務にあたる宅建士のみに認められています

重要事項には、電気やガス、水道などのインフラ設備に関する情報や、売買代金のローン条件、不動産に関する法令上の制限の説明などが含まれます。

2)重要事項説明書への記名・押印

重要事項は、口頭だけでなく書面に記載し、交付と説明を行わなければなりません。説明に間違いや問題がないかを確認したうえで、記名・押印を行います。なお、重要事項説明書に記名・押印された宅建士とは違う宅建士に説明を受けるケースもありますが、宅建業法上問題ありません

3)契約内容記載書面への記名・押印

最後に、37条書面とも呼ばれる契約書の内容を確認したうえで、記名・押印を行い買主や借主などへ交付するまでが宅建士の独占業務です。37条書面は、重要事項説明書とは別物のため、不動産取引の際には最低でも2つの書面が交付されます。

37条書面

宅地建物取引業者が不動産取引に関与して契約が成立した場合に、取引当事者に交付しなければならない書面

4.不動産取引における宅建士の重要性

宅建士の業務は、上記3つに限られているわけではありません。宅建士は、不動産取引のあらゆる場面で登場し、取引が円滑かつ安全に進むようサポートを行います。通常、不動産取引は下記の流れで進行します。

不動産取引の流れ(仲介物件を購入する場合)

  • 希望条件や予算を決め、不動産会社を探す
  • 現地に物件を見学に行き、気に入ったら不動産会社へ仲介を依頼する
  • 資金計画を立て、購入の申し込みを行う
  • 重要事項の説明を受け、売買契約を結ぶ
  • 住宅ローンの契約を行う
  • 引き渡しを受ける

前述の通り、宅建士は重要事項の説明や売買契約の締結を行うものの、それ以外のシーンに関わらないわけではありません。資金計画のサポートや住宅ローン契約の補助、物件を選定する際の根拠に基づく売却価格の設定など、さまざまな場面で専門知識をフル活用しています。売買であっても賃貸借であっても、不動産取引を行うのであれば必ずお世話になるのが宅建士です。不動産取引におけるキーマンといっても良いでしょう。

5.まとめ

宅建士の存在は、普段の生活ではあまり意識することはありませんが、不動産取引をする場合には欠かせません。不動産の売買や不動産投資など、さまざまなシーンで宅建士から情報を入手することもあります。宅建士の役割を理解し、うまく活用することでよりスムーズな不動産取引につながるでしょう。

年間売買取引件数3,679件の実績。ランドネット不動産運用顧問アドバイザー就任。「岸 博幸」氏 元経産省官僚 現慶應義塾大学教授 不動産投資オンラインセミナー開催中