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コラム

リバースモーゲージとリースバックの違いとは?

執筆者:Redia編集部 Redia編集部

今住んでいる家に住み続けながら、生活資金などが確保できるサービスとして、「リバースモーゲージ」と「リースバック」があります。

2つのサービスは似たような目的で利用されていますが、仕組みは異なっています。

そこで今回はこれらのサービスの仕組みや違い、さらに利用者のタイプ別にどちらのサービスが向いているのかについてお伝えしていきます。

1.リバースモーゲージとリースバックの概要

まずはリバースモーゲージとリースバックのそれぞれの仕組みや概要についてご紹介します。

1)リバースモーゲージとは?

リバースモーゲージは自宅を担保に金融機関から担保の価値に応じて設定される融資額の上限まで借入れることができるサービスです。リバースモーゲージは多くの場合、所有者が亡くなると土地と建物が一括して売却され、一括返済される仕組みになっています

このサービスは1980年代には既に登場していましたが、後述するリースバックとともにシニアの方が老後の生活資金を確保するための手段として注目を集めています。住みなれた自宅を売却して、所有権を手放すことなく資金が確保できる点がメリットになります。年金支給額が年々減少していく中でリースバックとともに今後も活用されていくサービスとなるのではないでしょうか。

2)リースバックとは?

リースバック自宅を売却しても住み続けることができるサービスとなります。このサービスの仕組みはまず自宅を売却して資金を確保します。そして売却した自宅を売却した業者から賃貸という形で家賃を払いながら、そのまま住み続けることができるという仕組みになります

リースバックはこれまで主に法人向けのサービスでしたが、個人向けのサービスが提供されるようになると一気に人気が出て、注目されるサービスとなりました。まさに売却による所有権の移転と賃貸が組み合わされたサービスといえ、ニーズが増えています。

2.リバースモーゲージとリースバックの違い

次にリバースモーゲージとリースバックの違いについてまとめてご紹介していきます。

1)所有権移転の有無の違い

リバースモーゲージとリースバックにおいて最も大きく異なるのが、所有権が移転するかどうかという点です。リバースモーゲージの場合は自宅を担保に借り入れるだけで、所有権の移転はありません。その代わり自宅に抵当権を設定する必要があります。それに対してリースバックは売却後に買主からそのまま賃貸するので、所有権が相手に移転します。なお、リバースモーゲージも最終的には所有権が移転しますが、少なくとも借入を行う本人の存命中は所有権が移転することはありません。

2)利用対象者や使途の制限の違い

リバースモーゲージの場合、その多くが55歳以上の年齢制限があります。また、サービスの利用可能な不動産が不動産価値の高い都市部にある戸建住宅に限定されている場合が多く見られます。さらに借入によって調達できた資金の利用についても、老後の生活資金やリフォーム費用に限定されるなどの制限があります

それに対してリースバックの場合は年齢や資金使途の制限は一切ありません。売却して所有権が切り離されているために調達した資金を自由に使うことができます

3)調達可能額や費用負担の違い

2つのサービスでは調達可能な資金額に差が見られます。リバースモーゲージで資金調達可能な金額は、対象となる不動産の相場に対しておよそ50%前後までというのが一般的です。それに対してリースバックの場合は相場に対しておよそ70~80%程度まで調達可能とされています。

また、サービスの利用にあたっては費用負担にも違いが見られます。利息負担が必要なリバースモーゲージと賃料負担が必要なリースバックでは、リースバックのほうが費用負担も重くなる傾向があります。ただし、リバースモーゲージの場合は固定資産税の負担が引き続き発生するために実際にどちらの費用が大きくなるかは対象となる不動産によって異なると言えそうです。

3.リバースモーゲージとリースバックに向いている人とは?

既にお伝えしたようにリバースモーゲージとリースバックでは仕組みや費用負担、さらに重視したいポイントなどが異なるため、利用者によってどちらのサービスが向いているのかは以下のように分かれます。

1)リバースモーゲージ向きの人

費用負担が基本的に月々の金利返済のみとなるため、資金に余裕を持たせながら長く住みたいという人にはリバースモーゲージが向いています。また、所有権が移転しないため、自分好みの仕様にリフォームして住み続けたいという人にも向いています。

2)リースバック向きの人

調達できた資金を使途に制限なく、自由に使いたいという人はリースバックが向いています。また、サービスの利用者の年齢が若い場合、少なくとも55歳に満たないという人もリースバック向きの人といえるでしょう。

4.まとめ

お伝えしたようにリバースモーゲージとリースバックは、自宅に住み続けながら、資金調達可能という点では共通しています。しかし、実際の仕組みや特徴は大きく異なっています。利用する前にそれぞれのサービス内容についてその特徴を十分に理解し、比較検討しましょう。

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