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コラム

投資判断だけじゃない?インベスター・リレーションズとは

執筆者:Redia編集部 Redia編集部

インベスター・リレーションズという言葉をご存知でしょうか?

聞いたことない、聞いたことはあるけどよく知らないといった方も多いと思います。

今回はインベスター・リレーションズについてお話してみたいと思います。

1.インベスター・リレーションズとは

インベスター・リレーションズはInvestor Relationsと表記し、IRと略します(以下、IRといいます)。

最近では「IR」と検索するとIntegrated Resort(統合型リゾート)もよく表示されますが、こちらとは全く別のものです。

IRとは企業が経営状況や財務状況、業績などの企業情報を発信する広報活動(情報開示)のことを言います

このような情報開示には「法定開示」「適時開示」「任意開示」といった種類があり、ディスクロージャーとも呼ばれます。IRはこれらの中でも「任意開示」に該当するもので、つまり企業が自主的に行う情報提供活動とされています。

対して「法定開示」「適時開示」とは義務付けがされていることを意味します。例えば上場企業等には有価証券報告書、四半期報告書や決算短信などの開示が義務付けられています。

本来、上場企業等に義務付けされている資料について、義務がない非上場企業においても自主的に開示している場合もあります。

2.IRの目的

ではIRは何のために必要なのでしょうか。

一般社団法人日本IR協議会では以下のように定義されています。

IR(インベスター・リレーションズ)とは企業が株主や投資家に対し、投資判断に必要な企業情報を、適時、公平、継続して提供する活動のことをいいます。企業はIR活動によって資本市場で適切な評価を受け、資金調達などの戦略につなげることができます。株主・投資家も、情報を効率よく集めることができるようになります。

※一般社団法人 日本IR協議会HPより抜粋https://www.jira.or.jp/guide/index.html

また実際に上場会社を対象にしたIR活動の実態調査があります。

調査結果の中で、IR活動の目標のうち優先上位3つに選ばれた目標は以下のようになっています

1位:株主・投資家との信頼関係の構築

2位:企業・事業内容の理解促進

3位:適正な株価の形成

※出典:第26回「IR活動の実態調査」-日本IR協議会https://www.jira.or.jp/activity/research.html

IRは自主的に行う活動とされているため、取り組み方は企業によって異なりますが、どの取り組みも投資判断に必要な情報を投資家に提供すること、投資家と良好な関係を築くこと、それらによって資金調達を有利に行うことが目的となります。

3.投資判断に必要な情報とは

IRは自社のホームページ上にIR専用サイトを設け開示する、株主総会・会社説明会等で企業理念や事業の説明をするといった形が多いです。

投資判断に必要な情報とはどのような情報なのでしょうか。

具体的に見るポイントの例としては以下のようなものが考えられます。

売上高・純利益

同業他社と比較して高いのか低いのか、昨年度と比較して伸びているのか等を比較して判断します。ひとえに利益と言っても計算方法の違いによって用いられる言葉は異なりますが、どれも経営の基本となる項目です。

事業報告

事業ごとに取引の件数や実績等を確認することで、調子が良い事業や反対に不調な事業も把握することができます。例えばある事業の利益が低かったとしても、先行投資による利益の落ち込みの可能性など内面的な事情も推測できます。

経営計画

今後どのように事業を進めていくのか、注力するところはどこなのか企業の方針が把握できます。

4.IRを見る必要があるのは投資家だけ?

IRが今後、より注目されていけば活動する企業も増え、重要度はますます高くなるでしょう。

投資家でもないので、IRについて自分にはあまり関係ないと感じる方もいるかもしれません。

しかしIRでは先にも書いたように取引件数などの実績も記載されています。

例えば不動産会社特有のIR情報では、不動産の管理受託戸数、管理受託棟数、販売戸数や売買仲介成約件数などが開示されていることも多く、実績を見ることで不動産会社の得意分野がわかります。

また企業はIR活動を行うことで企業イメージの向上も期待できます。

つまりIR情報は投資目的のみならず企業のイメージを知ることができたり、自分のニーズに合った企業を見つけることにも効果的と言えます

日常でよく利用する企業、これから利用する場合など、一度IR活動を調べてみるのもおもしろいかもしれません。

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