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私はいくら借りられる?住宅ローンで失敗しないために

執筆者:Redia編集部 Redia編集部
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「金融機関は自分にいくらまでお金を貸してくれるだろうか?」住宅ローンの借入を検討している人にとっては、とても気になることだと思います。

しかし、この考え方は危険です。

今回は住宅ローンで失敗しないために大切なことを考えていきます。

1.借入可能額めいっぱい借りるのは危険

住宅ローンの借入可能額は、年収からおおよその見当がつきます。金融機関のウェブサイトなどから簡単に住宅ローンシミュレーションをすることもできます。

ただし、この借入可能額は、あくまで金融機関が貸してもよいと判断した上限金額であり、個人の家計にとってベストな金額というわけではありません

「いくら貸してもらえるか?」ではなく「いくらまでなら借りても大丈夫か?」と考えなければいけません。

2.住宅ローンで苦しむ人はどんな人?

1)借りすぎてしまう

金利が低いからといって、ついたくさんのお金を借りてしまうと「借入可能額」と無理なく返済できる「返済可能額」に大きなギャップが生まれてしまいます。そうなると当然、無理な返済を強いられ家計が破綻してしまいます。

金融機関によっては適用金利をベースにして貸し出す金額を決めるところもあります。この場合、金利が低いと貸出額は多くなるので、借り手にとっては返済の負担は大きくなります。変動金利を選択する場合は、十分注意しなければなりません。

2)短めの返済期間で無理をしてしまう

借入額に問題がなくても、日々の生活で必要以上の我慢をして返済をしているような場合も、賢い借り方とはいえません。毎月の家計で自由に使えるお金がほとんどないような状態は問題です。

住宅ローンで失敗しないためには、返済期間の設定も重要です。生活を切り詰めて毎月15万円を20年間で返済するより、8万円を35年間で返済したほうが家計は楽になり、貯蓄も行うことができるようになります

3)繰上げ返済の落とし穴

貯蓄に余裕があれば、繰り上げ返済による期間短縮でローンを完済できる可能性もあります

しかし繰り上げ返済にこだわりすぎてしまうのは考えものです。少しでも早く返済してしまおうと、お金が貯まるとすぐに繰上げ返済に充ててしまうと、他のライフイベントに回すお金がなくなってしまいます。

教育費などの備えもある程度は必要になるので、繰り上げ返済と貯蓄はバランスよく行うのが賢明です

3.毎月の返済ができなくなるとどうなる?

住宅ローンの返済が滞ってしまうと、どうなってしまうのでしょうか。

1)返済が1回でも遅れるとペナルティー

住宅ローンの返済が遅れると、金融機関から電話や書面で催促の通知がきます。その催促時に提示された予定日に1回でも返済が遅れてしまうと「延滞」とみなされます。

延滞が発生すると多くの場合、遅延損害金が発生し、金融機関によっては契約時の優遇金利が適用されなくなるなどのペナルティーがあり、毎月の返済額が増えてしまいます。そうなると返済を続けるために家計の大幅な見直しを迫られることになってしまいます。

2)最悪のケースは「差し押さえ」

正当な事由がなく2ヶ月以上返済が遅れた場合は「事故」扱いとなります。そこからさらに3~6ヶ月経過すると「差し押さえ」となり、物件を勝手に売ったりしないよう裁判所から命令がきます。滞った借入金を全額返済できなければ、物件を手放さなければならなくなってしまうのです。

金融機関が融資を回収するために、物件を裁判所を通じて競りにかけて売却する「競売」は考えられる最悪のケースといえます

なお、物件を第三者に売却して債権の一部の返済に充当する「任意売却」という方法もあります。全額返済できない場合、未返済部分について、新たに返済計画を立てて返済を続けることになります。

4.返済不能に陥った住宅ローンの行く末

返済が滞った住宅ローンは、貸し手にとっては不良債権です。フラット35と民間のローンとではその対応が異なります。

1)フラット35の場合

フラット35の場合は、住宅金融支援機構に相談ができます。不況による勤務先の倒産などで、次の条件に1つでも当てはまる場合は、返済期間を最大15年間延長して毎月の負担を減らすことができます

  • 年間の総返済額が年収の4分の1以上
  • 月収が世帯人数×64,000円以下
  • 他のローンを含む返済額が一定の割合を超えた場合

さらに、失業中の人、または収入が20%以上減少した人は最長3年間利息のみの支払いとすることができます

2)民間の住宅ローンの場合

民間の住宅ローンの場合は、返済先が保証会社に代わります。住宅ローンの債権が保証会社に移り、保証会社が住宅ローンの残債を一括弁済します。これで金融機関に対しての返済義務はなくなりますが、代わりに保証会社へ返済していくことになります。

それでも返済がうまくいかない場合は、前述の通り任意売却か競売を迫られることとなります。

5.まとめ

住宅ローンを借りるときに「年収の○倍まで」や「返済比率○%まで」という基準を耳にすることもありますが、これを鵜呑みにしてはいけません。この基準をクリアしていても借入可能額上限まで借りられないことはありますし、たとえ借りられても返済が苦しくなってしまうリスクがあります。

住宅ローンを借りるときは、「いくら貸してもらえるか?」ではなく「いくらまでなら借りても大丈夫か?」ということを考えなければなりません。収入に見合った借入をするという考え方が大切なのです。

榮 章博 ランドネット代表取締役 【会議参加形式(限定10名)のオンラインセミナー】 33年間不動産を扱ってきた私のノウハウを全て伝えます!