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アフターコロナの新しい生活スタイル。今注目される「二地域居住(デュアルライフ)」とは

執筆者:Redia編集部 Redia編集部
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新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって提唱された「新しい生活様式」。

そして、withコロナ・アフターコロナの新たな暮らし方として「二地域居住(デュアルライフ)」が注目されています。

今回は、働き方や住まいの多様化という側面を踏まえ、その実態を探っていきたいと思います。

1.「二地域居住(デュアルライフ)」とは

2020年、世界中に感染が拡大した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により、私たちの生活のあり方が大きく変わろうとしています。

withコロナ・アフターコロナの新たな暮らし方として、政府により新たに提唱された「新しい生活様式」においては、「3密(密集・密接・密閉)」の回避という点で、働き方にもテレワークや時差通勤などが推奨されています。

このような中、在宅勤務が増えたことを機に、以前にも増して注目され始めたライフスタイルが「二地域居住デュアルライフ)」です。

国は以下のように「二地域居住」を定義付けています。

「二地域居住」とは、都市住民が、本人や家族のニーズ等に応じて、多様なライフスタイルを実現するための手段の一つとして、農山漁村等の同一地域において、中長期、定期的・反復的に滞在すること等により、当該地域社会と一定の関係を持ちつつ、都市の住居に加えた生活拠点を持つこと。

※引用:国土交通省 第2章「二地域居住」に対する都市住民アンケート調査結果と「二地域居住人口」の現状推計及び将来イメージについてP36 3)「二地域居住」の定義https://www.mlit.go.jp/kokudokeikaku/souhatu/h16seika/14hantei/14_nichiiki04.pdf

従来は、富裕層や定年退職後の方々が、都心の自宅と別荘・セカンドハウスを定期的に行き来するライフスタイルとしてイメージされていましたが、近年では、地方の人口が減少する中、定住人口の増加や地域づくりの担い手となる人材の確保等を目的として、若年層やファミリー層の都市住民が、郊外や地方などの地域に同時に生活拠点を持つ「二地域居住(デュアルライフ)」といったライフスタイルを、国も促進に力を入れています。

※参照:国土交通省「二地域居住の推進」https://www.mlit.go.jp/kokudoseisaku/chisei/kokudoseisaku_chisei_tk_000073.html

また、「二拠点生活」や「多拠点居住」などと言った呼び方もありますが、広義では同じ意味です。そして、「二地域居住(デュアルライフ)」を楽しみ生活する方々は「二拠点生活者」や「デュアラー」などと呼ばれています。

このように、都心暮らしを続けながら、郊外や地方にも生活拠点を構え行き来する生活スタイルが、コスト面などデメリットもあるなか、注目を浴びる理由はいったいどこにあるのでしょうか。

2.注目される「二地域居住(デュアルライフ)」の魅力

政府の働き方改革の推進や、コロナ禍におけるテレワークやオンライン会議の推奨により、働き方が多様化する一方、それに合わせ住まいの在り方や価値観も変化しています。

そして、これまで憧れであった「二地域居住(デュアルライフ)」も、近年では「負動産」とも呼ばれる過疎化により使われなくなった地方や郊外の空き家などを活用して、賃貸として安く借りたり、低価格で購入しリフォーム・リノベーションするなど、金銭的な余裕が十分ではない世代でも実現が可能になった背景が、注目される理由として挙げられます。

【空き家にお困りの方へ】 放置している空き家を有効活用する8つの事例とは

また、二地域居住(デュアルライフ)を実現した多くの方々がその魅力として、一つに「日常生活におけるメリハリが生まれる」ことを挙げています。平日は都心部で働き、休日は自然豊かな郊外や地方で過ごすことで、気持ちを切り替えることができ、仕事の質も高められ、休日の楽しみも増すとのことです。

そしてもう一つに、「新たな価値観や視野が広がる」こと。普段、都心部など同じ環境下で過ごしているときには気づかないようなことが、異なる環境や価値観に触れることで、視野が広がり仕事や人間関係にも良い効果をもたらしてくれるそうです。

さらに、居住場所によっては「新たな人脈が広がる」こともあり、多様な考えを持った人達と人間関係を築くことで、前述のように新たな価値観や視野が広がったり、都心部にはない人脈やネットワークを形成することで、今までとは違う人生を満喫できる可能性も高まります。

そのほかにも、大災害時の避難・退避場所として、将来の移住先のお試しとして、などのメリットも挙げられます。

3.「二地域居住(デュアルライフ)」で注意したい点

「二地域居住(デュアルライフ)」には、たくさんの魅力がある一方で、必ずしも良い面だけではありません。実際に生活してから後悔する前に、注意したい点を挙げておきます。

まずは「移動の交通費」です。

二拠点の往復の距離が近ければ、交通費やガソリン代などの負担も少なくて済みますが、遠距離ですと金銭面で大きな負担になりかねませんし、移動に時間が取られるため体力面や精神面でもデメリットとなる可能性があります。

また、コロナ禍において都道府県をまたぐ移動の場合、自粛を要請している自治体においては行きづらくなるケースも考えられます。

次に「維持費や初期費用などが二拠点分かかる」ことです。

例えば、都心部の拠点が購入したマンション、郊外・地方の拠点が賃貸の一戸建てとしましょう。購入したマンションには、月々のローンや修繕積立金・管理費などが毎月発生します。一方、賃貸の一戸建てには、毎月賃料が発生します。さらに、光熱費やインターネット(Wi-Fi)などの通信費が二拠点分かかります。特に地方部に多いプロパンガスは、都市ガスより費用が高い傾向にあります。

また、初期費用としても、もう一つの拠点には生活必需品となる家電製品や家具などの費用も発生します。

そして「新たな拠点の町内会や自治会について」です。

その地域によって異なりますが、場所によっては町内会への参加が必須となり、町内会費の支払いやイベント・活動にも加わらなくてはいけません。また、地方などの自治会においては加入しないと、ゴミを出すための共同集積所が地元自治会の管理している場合があるため、ゴミ出しなどが使えなくなるケースも発生します。

そのほかにも、見落としがちなのが住民税です。住民票をどこに置くかによって納税地も変わってきますし、税制上は住まいと認められるのは1拠点のみです。税務署は「どこを本拠地として住んでいるか」を確認しますので、ご本人や同居するご家族が、滞在頻度の多く主に生活の拠点としている方に住民票を移さないと、附帯税等が課せられる可能性もあります。不明な点がある場合は、各自治体に問い合わせてみることをおすすめします。

4.アフターコロナの新しい生活スタイル

これまで説明させていただいた通り、潤沢な資金がなくても比較的容易に始めることが可能になった「二地域居住(デュアルライフ)」というライフスタイルですが、実際に始める方々の目的や暮らしの在り方も様々です。

自然豊かな環境で癒されたい方、サーフィンや登山など趣味を満喫したい方、将来の移住の準備として予行を兼ねて始める方、のびのびと子育てしたい方、実家のある故郷で地域貢献したい方、様々な土地に住んでみたい方など、その目的は多種多様です。

一方、暮らしの在り方としても、別荘のような「セカンドハウス」としての暮らし方、週末や休日のみ郊外や地方の拠点で滞在する暮らし方、一定期間その土地で生活する暮らし方など、その人の働き方や家族に合わせた暮らし方が柔軟に選べるようになった世の中の流れが、注目を浴びる要因にもなっています。

ただし、見切り発車でデュアルライフを始めたものの、実際に暮らしてみると「思った感じと違った」「意外と大変」など、理想と現実に違いが生じることもありますので、慎重に進めたい方は、地域によっては地方自治体等が取り組む「おためし移住」などのサービスが存在しますので、利用してみることをおすすめします。

また、買う・売る・借りる・貸す・泊まる・泊めるなど不動産活用の多様化によって、「二地域居住(デュアルライフ)」をしながらの不動産投資も実現可能となっています

たとえば、都心に中古マンションを購入して、郊外や地方においては家を借りて二地域居住を始める。将来はその都心の中古マンションを投資物件として貸し出し、家賃収入で家族とともにゆったりとした郊外の家で暮らすなど、少しの工夫でコストを抑えたデュアルライフを実現することも夢ではありません。

昨今のコロナ禍おいて「コロナ疎開」や「テレワーク移住」「ワーケーション」などのキーワードがトレンドになりました。ワークスタイルはもちろんのこと、住まいや暮らしの価値観が大きく変わろうとしている今、アフターコロナの新しい生活スタイルには、都会と地方の良さを両方楽しめる「二地域居住(デュアルライフ)」という選択肢もあるのではないでしょうか。

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