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相続

不動産の相続登記が義務化!違反で10万円以下の過料も

執筆者:Redia編集部 Redia編集部

2024年4月から「不動産の相続登記」が義務化され、正当な理由なく手続きを怠ると10万円以下の過料が科される可能性があることをご存じですか?

さらに2026年4月からは、不動産登記の住所・氏名変更登記も義務化され、違反時には5万円以下の過料が発生する可能性があります。

相続や住所変更など、登記情報に変動がある方は注意が必要です。

本記事では、義務化の背景や対象者、猶予期間、罰則の内容まで詳しく解説します。

うっかり放置が大きなリスクにつながる前に、正しい知識をチェックしましょう。

1.不動産の相続登記が必要な方

「不動産の相続登記がある方」「不動産登記の所有者住所・氏名に変更がある方」は、登記手続きを怠ると10万円以下の過料が科される可能性があります。

対象の方は、不動産の相続登記および所有者住所・氏名の変更が必要です。

法務局|相続登記・遺贈の登記の申請をされる相続人の方へ

2.相続登記の義務化

2024年4月1日から、相続登記が義務化されました。

相続によって不動産を取得した相続人は、その所有権を取得したことを知った日から3年以内に、相続登記の申請をしなければなりません。

義務違反には10万円以下の過料が科される可能性があります。

1)義務化の目的

相続登記がされないために所有者が不明となる「所有者不明の不動産」の増加を抑制し、スムーズな不動産取引や公共事業の推進を図るためです。

2)対象となる相続

24年4月1日以降に発生した相続だけでなく、過去に発生した相続でも、相続登記が未登記の不動産がある場合は義務化の対象です。

この相続登記には27年3月31日までの猶予期間が設けられています。

3)相続人申告登記

相続人申告登記とは、登記簿上の所有者の相続人が、自分が相続人である旨を法務局に申し出ることで、相続登記の義務を果たしたとみなされる制度です。

登記簿に相続人の氏名・住所・相続人である旨が記録されますが、遺産分割協議が成立したあと相続登記をする必要があります。

つまり、相続人申告登記だけでは不動産の売却や抵当権設定などの処分はできません。

3.住所・氏名変更登記の義務化

不動産の所有者は、住所や氏名に変更が生じた場合、変更登記が義務付けられます。

1)5万円以下の過料も

26年4月1日からは、不動産の登記名義人の住所・氏名変更登記が義務化されます。

住所や氏名(法人であれば名称や本店所在地)の変更日から2年以内に変更登記しなければなりません。

変更を怠ると、5万円以下の過料が科される可能性があります。

法務局|登記されている住所・氏名に変更があった方へ

2)スマート変更登記

事前に登記名義人が氏名や住所などの変更を法務局に申し出る場合、法務局が職権で住所・氏名変更を行う「スマート変更登記」という制度もあります。

当制度を利用すれば、自身で登記申請しなくても、義務違反に問われることはありません。

3)義務化前の住所・氏名変更

26年4月1日以前の変更は、施行日(26年4月1日)から2年以内の申請が義務となります。

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