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【不動産クラウドファンディング】元本割れのリスクは?失敗を回避する方法

執筆者:Redia編集部 Redia編集部

不動産クラウドファンディングは、少ない資金から投資をスタートでき、ローンを背負うこともないため比較的リスクの低い投資だと言われています。

では、不動産クラウドファンディングでは元本割れのリスクはないと言い切れるのでしょうか。

今回は、不動産クラウドファンディングで発生しうるリスクやトラブル、失敗を回避する方法などについてご説明します。

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1.不動産クラウドファンディングの元本割れリスク

不動産クラウドファンディングには、他の金融商品と同様に元本割れのリスクがあります。

不動産クラウドファンディングにおける元本割れは、どのようなケースで発生するのでしょうか。

1)不動産クラウドファンディングにおける元本割れとは

不動産クラウドファンディングにおける元本割れとは、運用後に償還される金額が投資に充てた資金を下回ってしまうことです。

不動産クラウドファンディングには、物件の運用中に得られる家賃収入を利益とするインカムゲインタイプの案件と、物件を売却した売却益を目指すキャピタルゲインタイプ案件の2つの種類があります。

中には、インカムゲインとキャピタルゲインの両方を目指す案件もあります。

 

元本割れのリスクが高いのは、キャピタルゲインタイプの案件で、想定よりも安い売却価格で物件が売却された場合、元本割れが生じるリスクが高くなります。

しかし、インカムゲインを目指す案件であっても、不動産クラウドファンディング事業者の経営状態によっては元本割れが生じることもあるでしょう。

2)元本割れが起きるケース

不動産クラウドファンディングで元本割れが起きるケースとは、リーマンショックのような世界的な金融危機が生じた場合や、台風や地震などの災害による被害で物件の価値が下落した場合などです。

特に、災害によって物件が被害を受けた場合は、修理の必要が生じるため、売却益はもちろん、運用時の収益も低下し、元本割れが起きる可能性があります。

クラウドファンディング事業者が倒産してしまうケースや、経営状況が悪化してしまった場合も元本割れを起こす危険性があります。

2.不動産クラウドファンディングのその他のリスク

不動産クラウドファンディングでは、元本割れ以外にも次のようなリスクがあります。

1)運用中の解約や譲渡ができない

不動産クラウドファンディングでは、原則として運用期間中は途中解約や譲渡をすることができません。

途中解約や譲渡が可能な場合であっても、厳しい条件が付けられているケースが多くなります。

解約手数料等を差し引くと出資額を下回る可能性が高くなるため、実際には途中解約や譲渡はできないものだと考えておいた方がよいでしょう。

2)分配金が支払われないケースもある

インカムゲイン型の不動産クラウドファンディングでは、物件運用中に得た利益が分配金として支払われます。

しかし、居住用のマンションの場合は入居率が低く、空室が長引いてしまうと収入が得られずに、分配金が支払われない可能性があります。

ホテルや商業施設などの場合も、コロナ禍のように人の動きが抑制されてしまったり、人気が落ちてしまって集客力が落ちてしまったりすると分配金が支払われません。

3.不動産クラウドファンディングで失敗を回避する方法とは

不動産クラウドファンディングのリスクばかりを紹介していると、不動産クラウドファンディングはメリットの少ない投資のように感じてしまうかもしれません。

しっかりとトラブルを回避する方法を知っていれば、不動産クラウドファンディングは安定した収益を得やすい投資法です。

不動産クラウドファンディングで失敗を回避する方法をご紹介します。

1)不動産クラウドファンディング事業者の情報をチェックする

投資案件を選ぶ際には、不動産クラウドファンディング事業者の情報もチェックしておきましょう。

不動産事業を始めて間もない事業者の場合、案件を運用するノウハウが蓄積されていない可能性もあります。

事業者の中には過去に元本割れや配当遅延を起こしている事業者もあります。

投資案件を選ぶ際には、利回りの面だけでなく、不動産クラウドファンディング事業者の経営状況や過去の実績なども確認し、安定した運用実績を持つ事業者の案件に投資することが大切です。

2)利回りの高さだけで判断しない

不動産クラウドファンディングを始める場合は、利回りの高い案件が魅力的に感じてしまいます。

しかしながら、投資の世界ではリスクとリターンは比例すると言われています。

つまり、利回りの高い投資は、リスクも高くなる傾向にあるのです。

 

利回りが高すぎる案件の場合は大きな収益が得られるかもしれないものの、損失のリスクも高くなる運用を行う可能性があります。

不動産クラウドファンディングで失敗しないためには、利回りの高さだけにとらわれず、安定した収益を上げられる物件を選ぶことが大切です。

3)劣後出資の割合を確認する

劣後出資とは、不動産クラウドファンディングにおいて投資家の損失を抑えるための仕組みです。

優先劣後出資方式を取り入れているクラウドファンディング事業者であれば、事業者も投資家と一緒に出資を行います。

このとき、投資家は優先出資者となり、クラウドファンディング事業者は劣後出資者となります。

 

不動産は、時間の経過とともに価値が低下していきます。

同じエリアに、同じ面積の新築と築40年のマンションがあった場合、新築に比べて築40年のマンションの方が家賃は低くなることは容易に想像できるでしょう。

そのため、不動産クラウドファンディングでは、経年劣化によって家賃が下がるリスクや空室が発生するリスクなどに備えて、事業者が共同出資者となるケースがほとんどです。

 

優先劣後出資方式を採用している場合は、家賃の値下がりや想定以上の空室の発生などにより収益が低下してしまったときに、優先出資者である投資家に先に収益が分配されます。

つまり、劣後出資割合が大きいほど、元本割れのリスクは抑えられるのです。

不動産クラウドファンディングにおいて、劣後出資の割合は1~3割程度が目安だと言われています。

4)分散投資をする

前述したように、不動産クラウドファンディングは運用期間が終了するまで、原則として途中解約ができません。

したがって、運用中は投資資金を自由に引き出すことができないため、万が一、まとまった額の現金が必要になった場合は対応に困ることになります。

複数の案件に分散して投資をしておけば、一つの案件の収益が悪化していても、他の案件の収益で損失をカバーすることもでき、投資によるリスクも抑えられます。

不動産クラウドファンディングは小額から投資ができるため、複数の案件への分散投資もしやすく、リスク分散も実現しやすくなります。

4.リスクを抑えた不動産クラウドファンディングのメリット

失敗を回避する方法を踏まえ、投資先を慎重に選択すれば、不動産クラウドファンディングには次のようなメリットを得られます。

1)少額から始められる

不動産クラウドファンディングは、1万円程度から始められる投資です。

資金の少ない人でも投資を開始でき、金融機関から融資を借り入れる必要がないためリスクを抑えて投資ができます。

2)比較的利回りが高い

不動産クラウドファンディングの平均的な利回りは、4~8%程度です。

年0.001%である銀行の普通預金金利や、J-REIT(不動産投資信託)の平均的な利回りの3~4%程度と比べると、比較的高い数字であると言えるでしょう。

3)投資の手間がかからない

現物不動産への投資に比べ、資金を出資するだけで運用の手間は一切かからない点も、不動産クラウドファンディングの魅力です。

金融機関から融資を借り入れる必要もなく、入居者を募集したり、物件のメンテナンスをしたりする必要もありません。

少ない資金で投資を始めたい人にも手間をかけずに収益を得たい投資家にもぴったりの投資法です。

まとめ

不動産クラウドファンディングは、短期間で大きな収益が期待できる投資法ではありません。

不動産クラウドファンディングはリスクを低く抑え、長期的な視野で安定した収益を得ることができる投資です。

投資である以上不動産クラウドファンディングには、元本割れのリスクがないとは言い切れません。

 

しかしながら、不動産クラウドファンディング事業者が共同出資者となり、ある程度の割合の劣後出資をしている案件であれば、元本割れのリスクは非常に低く抑えられると言えます。

不動産クラウドファンディングを始める際には、不動産クラウドファンディング事業者の実績や経営状況も確認し、安心して運用を任せられる事業者を選ぶようにしましょう。

短期間で大きな利益を狙うのではなく、分散投資をすることで長期的な視野で安定した利益を得ることを目標にすることも大切です。

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