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長期プライムレートと短期プライムレートとは?不動産投資ローンの金利の選び方

執筆者:Redia編集部 Redia編集部

不動産投資ローンで変動金利型の商品は、短期プライムレート連動型と長期プライムレート連動型があります。

短期プライムレートと長期プライムレートとは一体何を指すのでしょうか?
またローンを組む際、変動金利か固定金利かで悩まれる方も多いでしょう。変動金利と固定金利でどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?

プライムレートとは何か、住宅ローンと変動金利、短期プライムレート・長期プライムレートとの関係性、ローンの金利はどのように選んだら良いかを解説していきます。

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1.短期プライムレートと長期プライムレートとは?

プライムレートとは信用度の高い大企業に適用される優遇金利のことです。

返済期間が1年以内を短期プライムレート、1年以上が長期プライムレートであり、中小企業でも長期プライムレートに少しの金利を上乗せして融資するケースがあります。

短期プライムレートと長期プライムレートの違いを以下の表で見てみましょう。

短期プライムレート 長期プライムレート
融資期間 1年未満 1年以上
金利 低い 高い
金利の変動 緩やか 激しい
金利の決定要因 金融機関が金利を決定 国債利回りと連動

長期プライムレートが短期プライムレートより金利が高い理由は、融資期間が長くなることでリスクが高くなるからです。「順イールド」という状態となります。

ただし景気の変動で金利が逆転するが起こる事があり、「逆イールド」と呼ばれています。

逆イールド状態(短期金利>長期金利)に陥ると、短期の市場から融資する資金を調達している金融機関は、高コストで手に入れた資金を長期プライムレートとして低金利で貸し出さなくてはいけなくなってしまいます。

そのため現在は短期金利と連動する「新・長期プライムレート」となっています。

プライムレートと変動金利、住宅ローンの関係

「優遇金利」を意味するプライムレートは不動産投資と関係ないように見えますが、変動金利型の住宅ローンの多くは短期プライムレートと連動しています

例えば日本銀行の政策によってプライムレートの金利が上昇すると、変動金利型の住宅ローンも上昇します。

以下の図は民間の金融機関における変動金利の住宅ローン金利推移となります。

2009年以来、変動金利型の住宅ローンの金利は変化していません。日本銀行が発表した短期プライムレートの推移も同様に2009年から最頻値が1.475%、最高値が1.725%、最低値1.475%のまま推移しています。

金融機関は短期プライムレート+1.0%で金利を設定するため上図の年2.475%(最頻値+1.0%)となっています。

各金融機関の発表している住宅ローンの変動金利の値を見てみましょう。

多くの金融機関は、日本銀行が発表した短期プライムレート1.475%~1.725%+1%の間の値であることが分かります

金利が低めのネット銀行も短期プライムレートと連動し、金利を設定しています。

2.不動産投資では金利はどちらを選ぶべき?

不動産投資向けのローンでは変動金利型と固定金利型がありますが、どちらを選んだほうが良いのでしょうか?

また変動金利を選んだ場合、金利が変動する事でローンの総返済額が変わる金利変動リスクがあります。短期プライムレート・長期プライムレート双方と連動したローンがありますが、どちらを選べば良いのでしょうか?

変動金利型か固定金利型か

変動金利と固定金利では、今後金利が上昇する見込みの場合は固定金利、金利が下降する見込みの際は変動金利である事がベストですが、市場を予測する事は難しいです。

日本経済は長らく低金利が続いていますので、固定金利が有利という見方の投資家が多いです

ただし不動産投資では物件を途中で売却するケースがあるため、固定金利で契約すると中途解約となってしまい違約金が発生します。不動産投資は融資額が大きいため違約金も負担になってしまいます。

物件を手放す可能性がある方は、固定金利の中でも5年といった短期のタイプを選ぶと良いでしょう。

相続税対策や長期の家賃収入を目的に不動産投資を行っている場合や、長期の生活設計を今のうちから立てておきたい方は、不動産を売却する可能性が低いため長期の固定金利で契約する傾向が見受けられます

物件の売買で利益を得たい方や、繰上返済を早期に予定している方、保有期間が短期になる予定の場合は、変動金利を選びましょう。変動金利は短期プライムレートと連動していますので、変動金利でローンを組む予定の方は短期プライムレートを随時チェックしておきましょう。

短期プライムレート連動型か、長期プライムレート連動型か

不動産投資ローンの変動金利の商品には短期プライムレート連動型と長期プライムレート連動型が存在します。変動金利型のローンを組んだ場合、どちらを選べば良いでしょうか?

長期プライムレートは2015年以降1%前後の水準で推移しています。一方短期プライムレートの金利は上記の通り2009年以降1.475%~1.725%となっており、現在は「逆イールド」の状態です

短期プライムレート連動型のローンは金利がやや高めになってしまいますが、安定した金利で融資を受ける事が可能です。

また短期プライムレートの利率は、長期プライムレートの利率が変動してから遅れて動く傾向があり、金利の変動があっても予測しやすいです。

一方で長期プライムレートと連動したローンは金利が低いため、総返済額が少なく済む傾向があります。

ただし長期プライムレートは変動が激しいため、今後の状況次第では短期間で金利が急に高くなってしまう可能性があります。

金利の安定を求める方は短期プライムレート、総返済額を少なくしたい方は長期プライムレートと個人の返済スタイルで判断していきましょう

不動産投資ローン7つのポイント

3.適切な金利のローンを選ぼう

変動金利は短期プライムレートと連動し、長期プライムレートの利率が動くと短期プライムレートは後に同じ動きをする相関関係にあります。

ローンを組む予定の方や借り換えを検討している方は長期プライムレートと短期プライムレートの動きをチェックしてみましょう。

例えば「長期プライムレートの金利が上がった。短期プライムレート連動型のローンだからもう少しで金利が上がるかもしれない」と金利の動きを予測することができます。

この記事を参考にローンを借り換える判断、ローンの見直しを効率的に行っていきましょう。

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