「儲からない」って本当?長期で利益を狙う投資手法【不動産クラウドファンディング】をご紹介!
投資手段の一つである不動産クラウドファンディングについて、「儲からない」という記事をネット上で散見します。
現物の不動産に対して小口投資できる点が魅力ではありますが、出資した投資家の利益や旨味は実際にどの程度なのか。
今回は不動産クラウドファンディングについて、他の投資との違いや、儲かる方法をご紹介します。
1.不動産クラウドファンディングは儲からない?その理由は?
まずは、不動産クラウドファンディングが「儲からない」と言われている理由をご説明します。
1)仮想通貨やFX、株式取引のようなハイリターンを狙う投資ではないから
投資には種類がいくつかあります。
ハイリスクで一攫千金を狙うタイプもあれば、リスクを抑えながら長期でコツコツと利益を増やしていくタイプもあります。
投資タイプとして、不動産クラウドファンディングは後者になります。
レバレッジを利かせ高いリスクを負うことで莫大な利益を狙う仮想通貨やFXと比べると、不動産クラウドファンディングは薄利かもしれません。
長い目でコツコツと利益を積み上げていく投資手法がゆえに、不動産クラウドファンディングは「儲からない」と言われているようです。
2)長期で安定的に収益を得る投資タイプだから
投資タイプとして、暗号資産やFXはハイリスク・ハイリターンに該当します。
これとは対照的に、不動産クラウドファンディングは、長期で安定的に収益を得ていくことから、ローリスク・ローリターンに分類されるでしょう。
短期で儲けたい人には不向きな投資方法となりますが、将来資金のために計画を立てて投資をするタイプの人にはおすすめの投資手法になります。
2.投資商品としての特徴
次に、不動産クラウドファンディングについて、投資商品としての特徴をご紹介します。
1)少額から投資できる
不動産クラウドファンディングは1口1万円から出資できる商品があり、手ごろな金額で投資できる点をうたっている運用事業者も増えています。
少額から投資ができるため、投資家が計画している将来の資産金額によって、出資額を増やすなどの調整もできます。
ただし、人気のファンドは募集開始からすぐに募集資金が満額に達し、募集を締め切ることがあります。
気になる出資案件があれば事前にマークしておく必要ありそうです。
2)投資家を守る仕組みがある
不動産クラウドファンディングでは、優先劣後方式によって投資家の元本割れを防ぐ体制が備わっています。
優先劣後方式
運用中に損失が出た場合、事業者の資金を利用して、優先的に投資家の資金を一定額までカバーすることで、投資家のリスクを下げる仕組み。
こうしたリスクを抑える機能に加え、定期預金や個人向け国債よりも利回りが高く、中には10%近くになるファンドもあることから、「ローリスク・ミドルリターン」の投資としてしばし見られることもあります。
他にも、リスクをなるべく抑える手段として、複数の物件に分散して投資する「分散投資」もおすすめです。
3.月2万円の投資で総資産2000万円を実現
長期で安定した投資ができる不動産クラウドファンディングの特性を生かして、総資産2000万円を達成する実践例をご紹介します。投資開始から何年間で達成するのかにも注目です。
1)まずは運用資金を貯める
投資を始めるには、ある程度まとまった運用資金が必要です。今回は無理なく運用資金を創出するために、月に2万円を貯蓄する前提で話を進めていきます。
1年間で24万円を貯めることができ、これを元金として不動産クラウドファンディングにつぎ込んでいきます。
2)貯めた元金24万円を不動産クラウドファンディングに投資する
投資するファンドを探して、実際に元金24万円で運用していきましょう。
今回は、ファンドの運用期間が1年、利回り5%の商品で運用していきます。
配当が1万2000円になりますので、元金24万円が1年後には25万2000円になります。
翌年は、元金25万2000円と、毎月2万円で積み立てた貯金24万円をファンドで運用します。
配当は元金分が1万2600円、貯金分が1万2000円となり、合計51万6600円となります。
3)投資開始33年目には総資産が2000万円に到達
前述のように長期で運用した場合のシミュレーションは以下になります。
総資産は投資開始から33年目で2000万円、40年目には3000万円に到達します。
難点としては、ファンドによって運用期間や利回りが異なるほか、出資したくてもすぐに目標額に到達し募集が締め切られるファンドもあるため、コンスタントに運用し続けることにハードルがあるということでしょう。
ただ、投資を続け運用資金が大きくなることで、雪だるま式に総資産が増えていくこともわかります。
少し話がそれますが、巷で取り沙汰されている老後2000万円問題の対策としても、不動産クラウドファンディングは有効なのです。
4.出資するファンド選びの注意点
不動産クラウドファンディングでの儲け方がわかったところで、実際に投資したいファンドがあったとしましょう。
この場合、どのような点に気を付ける必要があるのでしょうか。
ファンド選びの方法についてご紹介します。
1)過去に元本割れを起こしていないか調べる
運用事業者がこれまでに実施した不動産クラウドファンディングの案件を調べて、元本割れを起こしていないか確認しましょう。
投資家の元本を守る優先劣後出資の割合はファンドによって異なるため、ファンドの条件を確認しておくことでリスクに備えた対策をとることができます。
2)運用事業者の経営状況を見ておく
いざ不動産クラウドファンディングを始めても、出資した運用事業者が倒産に陥れば、利益を出すことはおろか、出資金の回収も難しくなります。
こうした非常事態をなるべく避けるためには、運用事業者の売り上げや利益、資本金といった経営状況がわかる指標を出資する前に見ておくことが必要です。
経営基盤が安定した事業者を見抜く力を備えたうえで、投資を始めましょう。
3)せっかくの利益を圧迫する高額の手数料に注意
不動産クラウドファンディングは他の投資と比べて利回りが低く、長期で着実に運用していく投資家に向いている投資手法です。
注意が必要なのは、振込や支払いの手数料が利益より高くついてしまう手数料負けの事態に陥るケースです。
あらかじめ手数料は金額を確認しておくことが大切ですし、こうした細かな出費を重ねないことが、薄利である不動産クラウドファンディングを上手に運用するコツになります。
4)出資する物件を見極める
いざ出資しても、物件に入居者が住み、運用事業者に家賃が入ってこないことには、投資家に分配金は回ってきません。
出資する前にすべきことは、物件の所在地、築年数、不動産の種類を確認し、満室に近い状態で運営できる見込みがあるのかを見極めましょう。
まとめ:クラファンで貯めた資金で不動産投資も可能
不動産クラウドファンディングは、FXなどの投資のように瞬発力のある儲け方はできませんが、計画的にコツコツと運用すれば、多額の資産を創出できることが分かったかと思います。
長期で資産形成を図りたい人に向いている投資法だと言えるでしょう。
投資のテクニックとして、不動産クラウドファンディングである程度資金が貯まったタイミングで、現物の不動産投資にチャレンジするのも一つの手です。
手元資金を頭金とし、融資引いて現物の不動産を購入することで、レバレッジをかけた投資が可能になります。
入居者を確保し順調にローンが完済となれば、家賃収入が丸々懐に入るようになります。
多様な投資手法に挑戦するための資金調達として活用できる点も、不動産クラウドファンディングの魅力でしょう。