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不動産投資コラム

不動産投資で重要なキャッシュフローとは?計算方法やシミュレーションを解説

執筆者:Redia編集部 Redia編集部

不動産投資では「キャッシュフロー」が重要で、賃貸経営を大きく左右します。

キャッシュフローとは家賃収入から経費を差し引き手元に残るお金を指し、キャッシュフローが大きい物件は売却価格が高くなります。また運営実績としても評価され、金融機関から融資が受けやすくなります。
自己資金が早く貯まり、2件目・3件目と不動産投資の事業拡大を行いやすくなります。

この記事ではキャッシュフローの計算方法やシミュレーション、不動産投資でキャッシュフローが重要な理由5つ、有効な活用方法をお伝えしていきます。

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1.不動産投資のキャッシュフローとは?計算方法とシミュレーション

「キャッシュフロー」とは直訳すると「お金の流れ」を意味しますが、不動産投資においては家賃収入から経費を差し引いた「手元に残るお金」を指します。
キャッシュフローの計算式は以下の通りです。

<不動産投資のキャッシュフロー>

家賃収入-諸経費=キャッシュフロー

なお諸経費とは管理会社への委託費やローン返済、固定資産税、広告費など、物件を運用するために必要な費用です。

例えば以下の条件で年間のキャッシュフローをシミュレーションしてみましょう。

物件購入価格(金利含む):3000万円
頭金:500万円
家賃収入:260万円
<年間の経費>
管理会社への委託費用:12万円
固定資産税・都市計画税:約35万円
ローン返済:約118万円
その他の費用:50万円
経費の合計:215万円年間キャッシュフロー:45万円

家賃収入からローンの返済や諸経費を差し引いた結果、年間キャッシュフローは45万円となり、1年に45万円の利益を得られたことが分かります。

不動産投資の総利益は「年間キャッシュフロー×年数」に加え「売却益」があります。例えば上記の物件を10年間運用した場合には「年間キャッシュフロー45万円×10(年間)」で450万円の利益となります。物件の売却益が1500万円であれば合計1950万円の利益となります。

なおローン残債は10年後、「物件購入価格3000万円(金利含む)-(頭金500万円+(ローン返済約118万円×10))」で約1320万円となります。

ローン残債約1320万円を物件の売却益と合わせた1950万円から完済、630万円が残り、不動産経営は合計630万円の黒字という結果となりました。(譲渡による所得税も別途発生します)

賃貸経営を計画的に行うために、月間・年間のキャッシュフローの計算は欠かせません。

不動産会社から送られてくる書類や納税通知書などを元に、エクセルなどで計算しましょう。不動産会社によってはシミュレーションソフトを導入しているところもあります。

2.不動産投資ではなぜキャッシュフローが重要なのか?5つの理由

不動産投資ではなぜ「お金が手元に多く残る」事が重要なのでしょうか?
キャッシュフローが大きい物件を運用することで、物件の売却価格が上がり予想外の出費に対応できるというメリットがあります。

加えて資金が貯まる事で、ローンの繰り上げ返済が可能となり、事業拡大が行いやすくなります。
この項では、キャッシュフローが重要な5つの理由を解説していきます。

1.売却価格が上がる

キャッシュフローが大きい物件は、売却価格が上がる傾向にあります。
不動産の評価方法の1つとして「収益還元法」という不動産から得られる収益を求める方法があり、「収益価格」として売却価格に反映されることから売却価格が高くなります。

2.予想外の出費に対応できる

不動産投資では、災害に遭う、急な設備の故障など予想外の出費が発生することがあります。キャッシュフローが大きい物件では、予想外の出費に対応できるため、急な修繕に対応する事が可能となります。

キャッシュフローが少ない場合、生活資金から持ち出しになるケースもありますが、手元にお金が残る物件の場合、プライベートのお金を使わずに済みます。

3.金融機関からの評価が上がる

キャッシュフローが大きい事は「収益性の高い賃貸経営を行った」という事業の実績に繋がり、金融機関からの評価が上がります。後の融資を受けやすくなる可能性が高くなります。

4.事業を拡大しやすくなる

キャッシュフローが大きい物件は、次の物件の頭金や初期費用など自己資金が貯まるスピードが早いです。
2件目、3件目と事業拡大を行いやすくなります。

5.ローンを繰り上げ返済できる

資金が貯まる事でローンの繰り上げ返済が可能になりますので、完済時期も早くなり、総返済額が少なく済みます。

2.キャッシュフローの有効な活用方法とは?

「キャッシュフローを有効に活用し、さらに収入をアップさせたい」という方は、リフォーム・リノベーションを行い物件の価値を高め、家賃収入を上げるという方法があります。

また不動産投資でオーナーを悩ませる空室リスクや災害リスク、金利上昇リスクに対応するために、キャッシュフローが役立ちます。

リスクに備える

不動産投資には災害リスク空室リスク金利上昇リスクなどのリスクが存在します。
災害時には台風や地震・豪雨などの自然災害が起きた時の修繕や入居者の一時避難などの費用がかかります。火災保険・地震保険に加入する事でリスクを回避することができます。

空室リスクは入居者が退去してしまった後に家賃収入が入らなくなるリスクですが、キャッシュフローが十分にある際は借主募集の宣伝活動にお金をかけることができます。

金利上昇リスクは、投資用ローンの金利が上昇した時に金利分の支払いが増えてしまうリスクです。ローンを借り換える、繰り上げ返済をすることでリスクを回避できますが、借り換えの際には手数料が必要となりますし、繰り上げ返済にも資金が必要となります。手元にお金があると金利上昇リスクに対応する事が可能です。

毎月のキャッシュフローを貯めて、上記のリスクに備えていきましょう。

リフォーム・リノベーションで家賃収入アップを

住宅のリフォーム・リノベーションを行い、物件価値を上げる事で「リフォーム済み物件」として家賃収入アップを狙う事が可能です。

例えば、壁紙・クロスを張り替えるなどの方法で家賃を上げ、収入を増やす方法があります。

女性をターゲットにする場合には、キッチンを広くする、トイレと風呂は別にするなど水周りに気を付けましょう。監視カメラを付ける、オートロックを付けるなどセキュリティ面の強化を行うと需要が高くなる傾向があります。

まとめ

不動産投資では物件の売却価格や、次の物件の融資を左右するキャッシュフローが経営において重要な役割を果たします。

毎月の収支をエクセルに記入し、キャッシュフローを計算し、賃貸経営に活かしていきましょう。

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