ボリュームチェックとは?不動産投資の土地購入前に行うべき理由
土地にどのぐらいのボリュームの建物が建つのかの確認を「ボリュームチェック」といいます。
譲り受けた土地やこれから用地を取得して不動産投資物件を建てるのであれば、事前のボリュームチェックは必須だといえるでしょう。
ここでは、ボリュームチェックの手順や必要性、依頼方法や費用の目安をご紹介します。
1.ボリュームチェックとは?
敷地にどのぐらいのボリュームの建物が建つか確認することを「ボリュームチェック」または「ボリューム出し」といいます。
土地購入前にボリュームチェックを行えば、収益物件を建築するのに適した土地かどうかが判断できます。
ボリュームチェックでは、単に建築できる建物の大きさを確認するだけでなく、収益性の高いプラン作成を行い、簡易的な基本設計図が提示されます。
ボリュームチェックは、次のような収益物件を建てる際の検討に向いています。
•賃貸アパート
•賃貸マンション
•オフィスビル
•テナントビル
•ビジネスホテル
特に都市部の土地、不整形地、高低差がある土地などは事前にボリュームチェックすることをおすすめします。
2.ボリュームチェックが重要な理由
土地には建ぺい率・容積率・用途地域だけでなく、さまざまな制限があります。
ボリュームチェックでは、土地の法規を全て確認します。
法的制限をクリアした上で、敷地にどのぐらいのボリュームの建物が建てられるのか、マンションやオフィスビルの場合は、各住戸・各居室のプランまで基本設計レベルでの簡易検討を行います。
ボリュームチェックを実施することで、土地の収益性がある程度、判断できます。
土地を購入し、共同住宅やオフィスビルなどを建築して不動産投資をしたい方にとってボリュームチェックは必須の工程です。
3.ボリュームチェックの依頼先と料金・日数の目安
ボリュームチェックの依頼先は、主に次の3つです。
•一級建築士事務所
•土地活用会社
•ハウスメーカー
ボリュームチェックだけを依頼する場合、依頼にかかる費用は2~10万円程度。
土地探しに加え、設計や施工も依頼する場合は、無料でボリュームチェックをしてもらえるケースがあります。
依頼から図面受領までの日数は、1週間程度(平日5日)です。
年末年始や夏休み前後など、役所の担当者が休みの場合は調査が進まないこともあるため、急ぎで依頼したい場合は長期休暇前などを避けましょう。
4.ボリュームチェックの手順
依頼時に必要な情報は、法務局で取得できる「地積測量図(実測図)」です。
敷地情報を元に、次のような法規制の確認をします。
•建ぺい率
•容積率
•用途地域
•防火地域指定
•高さ制限
•斜線制限
•高度地区
•避難経路(敷地内通路や二方向避難など)
•各自治体の条例(例:東京都安全条例やマンション条例など)
•制限緩和
続いて、ボリュームチェック、法規を満たすプラン作成へと続きます。
ボリュームチェックをすれば、土地の収益性がある程度わかります。
依頼先によっては、賃貸物件として貸した時の想定家賃を設定し、予想収益を計算してくれるところもありますので、事前に提案の範囲を確認しておきましょう。
ボリュームチェックは不動産投資物件の用地取得におすすめ
不動産投資物件を建築して収益化を考えるなら、ボリュームチェックは欠かせません。
•土地にどのくらいの規模の収益化物件が建てられるのか
•居室は何戸つくれるのか
•需要をふまえた家賃やテナント料・宿泊料
ボリュームチェックをすることで上記のことがわかるため、より正確な投資計画が立てられます。
用地取得の際、あるいはお持ちの土地に不動産投資物件を建てる前には、ボリュームチェックをして収益性を見極めましょう。