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EV市場No.1テスラと業界王者トヨタ、新時代のレースが開幕

執筆者:Redia編集部 Redia編集部

自動車業界が100年に1度の大変革時代に突入しています。

新車販売台数でトヨタが世界王者に君臨するなか、拡大が見込まれるEV市場で販売台数トップを走るのが、話題の実業家イーロン・マスクが手掛ける米テスラです。

テスラは世界EV販売台数126万台を誇るほか、一体形成のギガキャスト工法でEVを製造し省人化に成功。

価格競争で主導権を握っています。

業界を席巻するテスラに対し、トヨタはその地位を守り抜くことができるのでしょうか。

本記事ではトヨタとテスラの現在、そして将来の可能性について解説します。

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1.テスラ、製造コストと販売価格を抑えEV販売で独走

世界がカーボンニュートラルの実現を目指す中、販売台数を伸ばしているのは走行時の二酸化炭素排出量がガソリン車と比べて少ないEV(電気自動車)です。

ゴールドマンサックスは、世界自動車販売台数の2割を占めるEVが、2035年には5割まで拡大すると予想しています。

自動車メーカー各社が開発と販売にしのぎを削る市場で、2022年EV世界販売台数126万台とトップに立つのが米テスラです。

テスラはEVを組み立てる際に、大型のマシーンで車両全体を一体形成するメガキャスト工法を採用し、製造ラインを省人化。

また、コスト削減を図ったオンライン直販により、価格競争でその優位性を確立しています。

 

販売台数の増加を狙っては、今年に入り米国と中国で数回の値下げを実施。

他社メーカーが意図しない価格改定に追い込まれるなど、販売競争において主導権となるハンドルを握りEV市場を独走しています。

2.全方位戦略で全固体電池の開発急ぐトヨタ、実用化までの道のりは?

EVでの搭載が主流となっているのが、リチウムイオン電池です。

しかし、バッテリーが突然発火する事象が懸念点として挙げられます。

こうした中、2022年新車販売台数1,048万台で世界トップのトヨタグループは全方位戦略の下、全固体電池の開発を開始。

次世代の本命とされる全固体電池は、リチウムイオン電池と比較し、航続距離や寿命の長さ、充電時間の短さに加え、安全性も高く評価されています。

ただ、トヨタが2027~28年の実用化に向けて発表した計画に対し、英国の新聞社が1面に渡って懐疑的な見解を示すなど、その実現性が問われています。

EV販売2万台、メーカー別で28位と出遅れ感が否めないだけに、全固体電池で市場を開拓したい思いが透けて見えるトヨタ。

霧がかかる長い道のりの先に、果たしてゲームチェンジは起こるのでしょうか。

3.かつての提携から両者の立場は逆転、競争激化で快走のハンドルを握る勝者やいかに

EVを始め全自動運転やICT搭載のコネクテッドカーが誕生するなど業界は100年に1度の大変革時代に突入しています。

振り返れば2010年、テスラはトヨタとの提携で約70億円の資金を調達し、米カリフォルニアにあるトヨタが使用しなくなった生産工場の一部を入手。

「世界トップのトヨタから学んでいる」と当時話していたイーロン・マスクCEOの下、わずか十数年でEV市場を牽引し、追われる立場へと駆け上がりました。

代名詞のメガキャスト工法は、トヨタが2026年にEV製造で採用するなど、両社の間で逆転劇が起きているのも事実です。

 

競争激化で生き残るのはトヨタかテスラか、はたまた新興メーカーBYDを筆頭とする中国勢か。

業界の勢力図が大きく変わろうとしています。