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コラム

プレキャスト工法(PC工法)とは何なのか?施工工程を徹底解説

執筆者:Redia編集部 Redia編集部

PC工法とは正確には「Precast Concrete工法」の略称であり、一般的にはプレキャスト工法と呼ばれているマンションの代表的な工法の一つです。

今回はこのプレキャスト工法について施工工程とともに紹介していきます。

1.プレキャスト工法(PC工法)の概要と施工工程

まずはプレキャスト工法の概念と施工工程についてお伝えしていきます。

プレキャスト工法とは?

プレキャスト工法(またPrecast ConcreteやPC工法)」のプレキャスト(Precast)とは、「(コンクリートが)成形済みの」という意味があります。プレキャスト工法とは、マンションの壁などを構成するコンクリート部材を運搬可能な範囲の大きさで工場生産し、建設現場まで部材を運んで組み立てる工法のことです。

この工法では工場で大量生産されたコンクリート部材を現場でつなぎ合わせるだけなので、短い工期で工賃を抑えたマンション建設が可能です。これに対して「RC工法(在来工法)」は建設現場で鉄筋と木製の型枠を組み、コンクリートを打設して建設する工法となります。コンクリート打設後に養生する期間が必要なためにプレキャスト工法よりも長い工期が必要となります。

また、鋼製の型枠により工場で生産されるプレキャスト工法の場合、型枠は何度でも再利用することができます。一方の在来工法は現場ごとに作られる型枠は再利用ができず、コストもかかります。

プレキャスト工法の施工工程

次にプレキャスト工法の施工工程について簡単にご紹介します。施工の大きな流れとしては、「工場生産」「現場搬出と組み立て」という順番です。

まず、工場内では部材の大きさごとに鉄筋セットと型枠セットが組まれ、そのセットにコンクリートを打設(投入)します。打設されたコンクリートの表面は作業員によってきれいに表面仕上げがおこなわれます。コンクリートの養生が済んだら、型枠セットを抜く作業(脱型)をおこなって完成となります。

完成したコンクリート部材に基準通りの品質があるかが検査され、特に問題がなければそのまま保管されることになります。部材は発注先となる現場に搬出されると現場作業員によって現地で部材どうしの接合によって組み立てられていき、マンションが完成していきます。

2.大規模的な建物がプレキャスト工法で建設される理由

大規模な建物がプレキャスト工法によって建設される理由についてご紹介していきます。

工期の短縮化が可能

プレキャスト工法の場合、現場での基礎工事と同時に工場で壁や床などの部材を生産し、現場で組み立てるだけですので在来工法のようなコンクリートの養生も不要です。天候にも左右されずに計画通りの工事が進められることもあり、大幅な工期の短縮化が可能です。

それと同時に設計時の構造計算や構造審査が簡略化されることで設計にかかる期間の短縮化も合わせて可能になります。このようなことから在来工法に比べると約3分の2の工期で済むのが、プレキャスト工法です。

均一化された高い品質

現場でコンクリートを打設し、養生をおこなう必要がある在来工法に比べると工場生産が可能なプレキャスト工法の場合、コンクリートの品質が高いレベルで均一化されます。特に鉄筋や型枠のセットは正確におこなえ、コンクリートの充填も型枠の隅々まで均一におこなえることが品質の高さにつながっています。

少ない作業員で工事が進められる

現場でコンクリート部材を組み立てる工法であることから現場で型枠や鉄筋をセットする作業やコンクリートの打設も不要です。そのためより少ない作業員で工事を進めることができます。年々社会問題化しつつある作業員不足でも比較的無理なく工事が進められる工法です。

3.マンション建設に利用されるプレキャスト工法以外の代表的工法

プレキャスト工法以外でマンション建設に利用されている代表的な工法になるのが、既にご紹介した「在来工法」が挙げられます。尚、マンションを購入される方の中にはこの構造と工法を混同されているケースがあるために注意が必要です。

マンション建設の大部分は「鉄筋コンクリート造RC造)」「鉄骨鉄筋コンクリート造SRC造」「鉄骨造」となっており、その中で例えばRC造の場合では今回ご紹介した「プレキャスト工法」とそれ以外に「在来工法」に分かれています。つまり、構造と工法は同じではないということになります。

まず、構造について簡単にご紹介すると、鉄筋で作った型枠にコンクリートを打設して建設するのが、RC造です。SRC造の場合はまず鉄骨を組み、その周りに鉄筋で型枠を作ってコンクリートを打設して建設していきます。最後の鉄骨造では工場生産された鉄骨を現場にてクレーンで持ち上げながら、組み立てて建設されます。

工法については既にお伝えしているように工場生産されるコンクリート部材を組み立てるプレキャスト工法に対して、現場での鉄筋と型枠作成してからコンクリート打設する在来工法が挙げられます。

4.まとめ

今回はプレキャスト工法を中心にマンションで使われることが多い工法についてご紹介してきました。各工法はその特徴やメリットも異なりますが、そのような点について理解しておくとマンション購入の際にきっと役立つでしょう。

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