まだ間に合う!リニア開通で密かに湧くJR橋本駅周辺・沿線周辺の不動産事情に迫る
2020年東京オリンピックという大きなイベントを迎える中、不動産投資家の方の中にはすでに次の投資先を探している方もいることと思います。
そんな中徐々に注目が集まりつつあるのが、リニア新幹線開通による停車駅周辺地域の地価上昇への期待です。
リニア新幹線の全線開通は2037年とまだかなり先の話ですが、東京~名古屋間については2027年と近い将来に開通予定とあって、今後の投資ターゲットとして注目され始めています。
そこで本記事では、東京~名古屋間リニア新幹線開通で地価への影響が見込まれるJR橋本駅を中心に解説していきたいと思います。
東京名古屋区間のリニア停車駅
2027年の開通を目指す東京~名古屋区間は、現時点で次の6つの付近においてリニア停車駅を設置する計画になっています。
- 品川駅
- 神奈川県駅(仮称):JR橋本駅付近併設予定
- 山梨県駅(仮称):甲府市大津町
- 長野県駅(仮称):飯田市上郷飯沼
- 岐阜県駅(仮称):中津川市千旦林
- 名古屋駅
これらの駅の中でも私が最も注目しているのが、品川駅の次の停車駅であるJR橋本駅併設予定の神奈川県駅(仮称)です。
ここからは、私が橋本駅、神奈川県駅(仮称)に注目している理由を2つのポイントに分けて解説したいと思います。
ポイント1:リニア開通に伴う橋本駅周辺・沿線周辺の地価推移
JR橋本駅周辺・沿線周辺の地価は、リニア新幹線の新駅が橋本にできることが決まった2014年頃から緩やかに上昇を開始しました。
例えば、JR橋本駅から200mの位置にある橋本二丁目近辺の基準地価の推移を見てみると、2014年時点では35万4,000円/平米だった地価が、2019年には61万5,000円と約1.7倍も上昇していることがわかります。
このような地価上昇は橋本駅近辺で広範囲にわたって発生しており、上昇率に違いはあるものの軒並み上昇傾向にあるのです。
リニア開通で橋本駅は別の街に生まれ変わる
橋本駅はもともとJR横浜線、京王相模原線、相模原線が乗り入れしているので交通の便としては非常に魅力があるのですが、駅周辺の開発はそこまで進んでおらず、特に南口についてはあまりお店もなく閑散としたイメージがありました。
そんな中リニア新幹線新駅誕生の話が浮上し、橋本駅の南側に建設が決まるとともに「相模原市広域交流拠点整備計画」によるまちづくりによって急速に開発が促進しています。
開発計画では橋本駅を情報発信や経済活動の拠点となるような複合的な街づくりが模索されており、南口地区を広域交流ゾーン、複合都市機能ゾーン、ものづくり産業交流ゾーンに分けて土地を有効利用する計画が進められているのです。
すでに開発されている北口のイオン、ミウィ橋本、イトーヨーカドー、アリオ橋本などのショッピング施設と相まって今後の橋本駅は非常に住みやすい近代的な複合都市に変貌するでしょう。
ポイント2:橋本駅ならではのメリット
リニア新幹線で設置される停車駅の中でも今回橋本駅を取り上げたのは、駅の構造に魅力を感じたことによります。
というのも、東京~名古屋区間で神奈川県駅(仮称)だけが唯一地下に駅が設置される予定で、その分地上の空間を有効利用できる可能性が高いからです。
橋本駅併設予定の神奈川県駅(仮称)は、地下3階建ての大規模な地下構造が予定されており、空いた地上は先ほどの3つのゾーンに区分けして有効利用することで、景観や機能性などにおいて神奈川県駅(仮称)にしかない魅力が期待できます。
橋本駅で今後見込まれる賃貸需要
これまでの橋本駅といえば、一言でいうと都心から離れたローカル駅というイメージでしたが、リニア新幹線が開通することで名古屋駅まで60分、品川まで10分でアクセスできるようになることから、出張の多い会社員にとっては都心部の家賃が高い地域よりも、橋本駅周辺・沿線周辺の方が魅力的になる可能性があります。
武蔵小杉駅周辺が開発された時は、高層マンション群を中心に開発したことで駅がパンクする事態が発生しましたが、橋本駅の場合は神奈川県駅を地下に新設することから武蔵小杉駅のようなインフラの問題は起こらないでしょう。
開発区域を3つに区分したことで、バランスの良い住みやすい都市開発が実現できる可能性が高いと言えます。
橋本駅で狙ってみたい物件
不動産投資目線で橋本駅を見た場合、面白そうなのが築古の区分マンションや戸建てです。
橋本駅周辺・沿線周辺の中古区分マンションは、地価が上昇しつつあるとはいえまだまだ安く、ワンルームで500万円以下というものもよくみかけます。
これらのマンションを購入して、リニア新幹線開通を目途に家賃を上方修正できれば思わぬ掘り出し物物件になるかもしれません。また、再建築可能な中古戸建であれば購入後に建て直しやリフォームをすることで、予想以上に高値で賃貸できる可能性もあります。
いずれにしても、現時点において橋本駅周辺・沿線周辺の家賃設定はリニア開通後も同額とは考えにくいので、市場価格が値上がりする前に購入できればインカムゲイン、キャピタルゲインともに期待が持てるでしょう。
まとめ
今回はリニア新幹線開通に伴って設置される新駅のうち、唯一の大規模地下構造の駅となる橋本駅に併設予定の神奈川県駅(仮称)にスポットを当ててみました。
すでに開発されている品川駅や名古屋駅とは違い、橋本駅周辺・沿線周辺はリニア開通後の利便性や都市環境から考えると現時点では地価に割安感があるので、市場価格が急激に上昇する前に手頃な物件を確保できれば面白いでしょう。