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賃貸物件には設備・内装の役割が重要

執筆者:Redia編集部 Redia編集部
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「空室対策」の成功事例

1.設備でライバル物件と差別化

投資用物件のオーナーからの悩みとして、所有物件の設備について多く問い合わせがあります。その一つとして、所有物件の設備が壊れた際に、どのようなものを購入したらよいのかといった質問があります。

所有物件の設備が壊れてしまったり、古くなった際に、不動産管理会社などの業者に言われるまま、「一番安いもの」を選んでいませんか?
一見、出費を抑えることで得をしている様に感じますが、「入居者募集時」や「入居期間」などに影響を与え、結果的に損をしているかもしれません。

特に、近隣に募集中の物件が多く、空室が長引きやすい場合、募集条件を変更する前に、所有物件の設備に注目し、状況に応じて交換や追加を行い、ライバル物件との差別化を行うことで不要な家賃下げを行わなくて済みます。

2.入居者募集や入居期間に影響を与える設備と交換判断のポイント

1)エアコン

現在、賃貸物件にはエアコンがあることが当たり前と言えるほど、基本的な設備になっています。

エアコンがついていない状態で入居者の募集を行っても、エアコン設置代金を超えるようなメリットがない限りは、入居の検討から外されてしまいます。また、入居者募集の際は、室内に家具が何もないため、内覧時にエアコンはとても目立ちます。

10年以上前に設置したエアコンが動くのでそのままにしている物件がありますが、きれいに使っていても、10年以上経過したものは、古さを感じお部屋全体が古い印象を与えてしまいます。

エアコンは機能面だけではなく、デザインもお部屋に影響を与えてしまいます。耐用年数だけで判断しないように気を付けた方が良いです。

入居者にとってエアコンはとても重要であり、必須の設備と言えると思います。夏場や冬場はほぼ毎日使う方も多いため、ワンランク上のエアコンを設置することにより、入居者の満足度も高まり、比較的長く住んでもらえる効果も見込めます。

2)クロス(壁紙)の張り替え

クロスを変えると、お部屋の印象が大きく変わります。クロスとひとくくりに言っても、同じ値段でも様々な種類があります。またクロスには、織物調や石目調といった柄や色も様々な種類があります。

織物調のクロスは柔らかく温かい印象を与え、石目調のクロスはシャープでクールな印象を与えます。色も白色やクリーム色、グレーなど、色々な種類があります。

建具や床の色味など、お部屋の全体的な印象に合わせるように選ぶことが重要です。

また一面の壁だけ、赤やオレンジ、グレーなど特徴的なクロスを貼ることで、お部屋の雰囲気を変え、特徴的なお部屋に変えることができます。

3)照明器具

居室の照明が蛍光灯の場合は、故障していない状態でもLEDライトへの交換をオススメします。蛍光灯と比べ、明るさもはっきりするため、内覧時にお部屋が明るい印象を持つようになります。

いまやLED照明自体は一般的になり、安価なモノも普及しています。蛍光灯タイプの照明からの切り替え工事自体も、比較的安価に工事できますが、切り替え工事単体で依頼をすると、人件費の割合が高くなってしまうので、原状回復工事のタイミングで行う方法がオススメです。

4)靴箱(下駄箱)

靴箱は、内覧時に一番始めに見られる場所です。特に女性は綺麗さや収納力などを気にしています。家電機器とは違い、壊れることも少ないため、新築時から20年以上何もしていないことも珍しくないのではないでしょうか。

古さ・汚さを感じさせてしまう場合、交換可能な造りの場合、交換の検討をオススメします。交換する事が難しい造りになっている場合は、表面に木などの素材に近づけた粘着剤付の化粧フィルム(通称:ダイノックフィルム)を貼るなどできれいにすることができます。

5)室内物干し

入居者にとって、洗濯物を干す場所が確保されているかはとても重要です。女性や花粉症の方は、天気が良くても外に干さずに、室内に干すことが多いため、外だけではなく、室内にも洗濯物を干すことができるかは、お部屋選びに影響を与えます。

6)スマートホーム化

スマートホームとは、IoT(Internet of Things)やAIを活用した機器をお部屋に設置し、利便性を高めたお部屋の事を言います。

スマートフォンで操作できる照明や、スマートロックなどのIoT機器を大家・オーナー側で設置し、スマートホームとして差別化を行う手法もオススメです。

当社でも、SONYのLEDシーリングライト「マルチファンクションライト」の販売代理を行っており、管理物件へ設置し、空室対策を行っています。マルチファンクションライトを設置することで、スマートフォンで、エアコンやTVの操作、照明のスピーカーから音楽を再生する事ができるようになります。「Amazon echo」や「Google home」などのAIスピーカーと繋げることで、声で照明やエアコン、テレビの操作ができるようになります。

また設置したことにより、家賃が上がって入居者が決まったケースもあります。

以前は、IoT機器は比較的高額なものが多く、ランニングコストがかかるケースがありましたが、普及により、価格も比較的落ち着き、買い切りの商品も増えてきています。

Wi-Fi(無線インターネット)環境が必要だったり、入居者の属性によっては、スマートホーム化があまり効果を産まない場合もありますので、注意が必要です。

3.設備を交換する際に気を付けたいポイント

設備をグレードアップする際には、「費用対効果」と「故障時の対応」に気を付けてください。

入居者に喜んでもらうことも大切ですが、設置・交換をすることによって、賃料がどのくらい上がるのか、賃料が上がらないにしても、空室期間を短縮できるかなど、設置・交換による「費用対効果」を意識する事が大切です。

また、お部屋の設備が故障した際、大家・オーナー(所有者)は設備を修理・交換する必要があります。

特殊な機能を持っているものの場合、故障した際に同じものが手に入らない可能性があります。その際に、設備がグレードダウンしてしまうと、入居者は不満を感じ、家賃の減額を請求してくることも考えられます。

IoT機器など、特殊な機器を設置する際は、入居者との契約書などで特定の設備は、故障時の状況によって、違うものに変わる可能性がある旨の特約を設けるなど、「故障時の対応」を予め入居者に説明しておいた方が良いです。

4.まとめ

空室対策・賃貸経営は、他物件との差別化を行うことが大変重要です。他の物件に併せるだけでは、差別化ができるポイントが家賃や初期費用の安さなどになってしまいます。空室になった際に、原状回復工事を行うだけでなく、設備をより良いものに変更することで空室の期間を短くすることにもつながります。

家賃を相場より安くすれば、入居者見つかると思いますが、家賃の変更は不動産投資の売却時にも影響を与えます。家賃を維持または上げるための対策を取ることが重要になります。

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