賃貸リノベーションはターゲット設定が重要!人気のコンセプトとは?
賃貸物件のリノベーションは、入居率を向上させるための有効な手段のひとつです。
リノベーションによって築古の物件を新築のように生まれ変わらせることもできますが、物件にあったターゲット向けの改修ができなければ、期待するほどの集客力アップには繋がらないかもしれません。
賃貸物件のリノベーションを成功させるためには、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。
今回は、賃貸リノベの成功を左右するターゲット設定と人気のコンセプトについてご紹介します。
1.賃貸リノベーションを成功させるターゲットの決め方
賃貸住宅のリノベーションを成功させるには、物件に適したターゲットを設定する必要があります。
間取りや住民の傾向、立地などの条件を分析し、物件に最適な入居者ターゲットを設定しましょう。
ターゲット設定は、以下の手順で行います。
1)地域特性を把握
まずは、物件がある地域のニーズを把握しましょう。
近隣に大学や専門学校がある学生向けの街なのか、ファミリー層が多い場所なのか。
都市部への通勤者が多いベッドタウンなのかといった地域特性を把握できれば、ニーズを掴んだリノベーションをしやすくなるでしょう。
2)入居者ターゲットを想定
地域の特性を把握した後は、入居者ターゲットを想定しましょう。
ワンルーム物件であれば、単身者がターゲットになります。
単身者でも学生と社会人のどちらをターゲットにするかによって、リノベーションの方向性が異なります。
周辺地域に学生向けの物件が多いようなら、すでに飽和している可能性があるため、あえて社会人をターゲットにしたリノベーションにより差別化がしやすくなるでしょう。
3)予算内で可能なリノベーションを検討
リノベーションは大規模な改修を伴うケースが多く、一般的なリフォームの数倍の費用がかかることが予想されます。
手を入れる範囲を広げるほど費用が膨れ上がり、将来的に改修が難しくなる場合がありますので、予算を決めた上で集客力アップの効果が期待できるリノベーションを行いましょう。
予算を決める際は、どの程度の期間でリノベーション費用を回収し、利益を出せるようになるのかを計算する必要があります。
あまり長い期間を想定してしまうと、リノベーションによる集客力アップ効果が続かないおそれがあるため、次の改修が必要になる前までに回収できるような予算を組むことをおすすめします。
2.賃貸利用者が住みたいコンセプトの物件とは?
いざリノベーションを計画しようとしても、入居希望者が住みたい物件の条件を知らなければ、効果が期待できる計画は立てられません。
現代の賃貸利用者が魅力を感じているコンセプト物件の動向について、株式会社リクルートが行った「2022年度賃貸契約者動向調査(首都圏)」を参考に見てみましょう。
1)総合トップ3は防災賃貸、デザイナーズ賃貸、DIY可物件
2022年度における「魅力を感じるコンセプト賃貸住宅」の総合トップ3は「防災賃貸住宅」「デザイナーズ賃貸住宅」「カスタマイズ・DIYができる」が並びました。
総合1位の防災賃貸住宅とは、備蓄倉庫や蓄電池といった防災設備が充実した物件です。
とくに一人暮らしの学生、女性30代、女性40代以上の40%が重視しています。
この注目度の結果は、近年頻発する地震や台風、大雨の被害に備えたいという気持ちの表れといえるでしょう。
2位のデザイナーズ賃貸物件は女性社会人からの支持を集めました。
年代別に見れば30代女性からの支持が4割弱と最も多く、30代男性の3割弱が続きます。
いずれも経済的な充実を得られるようになった結果、住み心地がいいおしゃれな住まいを選びたくなったと考えられるでしょう。
住み心地に関するニーズは、3位のDIY可物件にも現れています。
一人暮らしの学生からの支持が最も多く、3人に1人は自ら手を入れられる物件に魅力を感じているようです。
突出した年代はありませんでしたが、男性よりも女性の支持割合が多い傾向があります。
2)ペットオーナー向け、楽器・音楽向け物件が注目度上昇
トップ3以下では、より趣味やライフスタイルを左右するコンセプトが並びます。
総合6位のペットオーナー向け物件は、ペット飼育中の方から圧倒的な支持を集めました。
また、防音環境を求める一人暮らしの学生が注目した第7位の楽器・音楽向け物件、20代男性からの票を集めたスポーツ好き向け物件など、趣味を楽しむことへのニーズを満たす物件に魅力を感じる人が増えているようです。
3.入居者が求めるリノベーションとは
オーナーがリノベーションを行う目的は、入居率の向上や家賃の引き上げを図るためです。
しかし、リノベーションをすれば必ずしも希望の条件で入居者が入るとは限りません。
リノベーションで成功するためにも、オーナーは入居者が求める物件を作り上げることを念頭に置いておきましょう。
1)安全な生活環境を提供できる物件
入居者が賃貸物件に求めるもののひとつに、安全な生活環境があります。
清潔でデザイン性が高い物件である以前に、震災や火災などの災害から身を守れる家に住みたいと考えるのは一般的でしょう。
災害に強い物件は被害を抑えやすくなるだけでなく、災害発生後の復旧がしやすいというオーナー側のメリットもあります。
復旧のしやすさは、被災時の入居率の維持にも繋がるため、まずは安全性の改善を前提としたリノベーションの計画を立てるとよいでしょう。
2)理想のライフスタイルを実現できる物件
現代は、ライフスタイルの多様化が進む時代です。
ライフスタイルに適した物件を選ぶ傾向が強まっていることから、オーナー側も特定のニーズを満たすリノベーションを行う必要性に迫られています。
ペットを飼える物件を目指すなら、遮音性の向上が不可欠。
また、ミュージシャンやネット配信者向けの物件は、遮音性能の高さに加え、演奏スペースが求められるでしょう。
経済的な事情で特別な趣味向けの物件に改修できない場合は、カメラ付きインターホンや防犯カメラを設置し、賃貸ニーズの高い防犯面に優れた物件にするのも空室対策に有効です。
まとめ
次々と新たな賃貸住宅が誕生する現代において、集客力を高めるには入居者のニーズを満たす物件である必要があります。
狙うべきニーズは客層や地域性によって大きく異なり、オーナーは近隣物件との集客競争を勝ち抜くためにも、入居希望者が住みたくなるリノベーションを実施しましょう。
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