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電気をまとめ買い マンション一括受電とは?

執筆者:Redia編集部 Redia編集部

マンション全体で電気をまとめ買いできる「マンション一括受電」をご存じでしょうか。

マンションの電気料金を削減できる高圧一括受電は、マンション経営をする方だけでなく、マンションに住んでいる方も知っておきたい契約方法です。

今回は、マンション一括受電のメリットやデメリットについて紹介します。

1.一括受電とは

マンション一括受電とは、世帯ごとではなく、マンション全体で高圧電力を一括で受電する契約を締結し、各専有部分(マンションの一室)の利用者は、高圧電力契約者(マンション管理組合など)と低圧契約することで、電気の供給を受ける仕組みのことです。マンション一棟としてまとめて電力を購入することで、電気料金を割安にすることができます。

2.メリット

マンション一括受電最大のメリットは、電気代が安くなることです。電気代がどれぐらい安くなるかは、マンションの管理組合や管理会社が契約している料金プランによって異なります。

なぜ電気代が安くなる?

電気の契約には、高圧契約と低圧契約の2種類があります。

高圧電力は、50キロワット以上の場合に契約することができます。契約容量が50キロワット以上の施設には病院や工場、大型商業施設などがあります。

一方、低圧電力は、容量が50キロワット以下の一般家庭や小規模な店舗などが契約しています。高圧の電気料金は、低圧の電気料金と比較して3割ほど安いという特徴があります。

マンションを高圧一括受電方式に変えることで、電力単価の差を利用し、電気料金を安くすることができるのです。安くなる割合は、マンションの設備や広さによって異なりますが一般的に、専有部(各住戸)では5~10%、共用部では20~40%安くなるといわれています。

3.一括受電の契約条件

マンションを高圧一括受電に切り替えるにはどうしたらいいのでしょうか。「一括」という通り、個別に契約することはできません。マンション一括受電を契約するには、以下の条件を満たす必要があります。

  1. マンション全体の電気消費量が50キロワットを超えている
  2. 電気の変圧器がマンション管理組合の管轄である
  3. 総会での承認(3/4以上)が必要
  4. 入居者全戸の同意が必要

マンション全体の電気消費量や、電気の変圧器の管轄は、大型のマンションであれば概ねクリアできる条件です。管理会社に問い合わせれば確認できるでしょう。

マンション一括受電は、マンションの住人すべてに関わる重大事項であるため、総会での承認が必要となります。総会では、4分の3以上の賛成票があれば採用決定となります。また、総会決議のあと、入居者全戸の同意を得なければなりません。すべての住戸からの賛成を得るのは、マンションの規模が大きければ大きいほど大変です。

2016年4月から低電圧の電力自由化も開始されているため、各居住者が電気会社と安い電気料金プランの個別契約を結んでいる場合があります。それが、マンション一括受電よりも安いというケースもあるため、既築マンションの一括受電への切り替えは大変困難となります。マンション一括受電への切り替えを検討する場合は、マンション住人の団結力が不可欠なのです。

しかし、そのような困難な状況の中でも一括受電に切り替える既築マンションが増えているのは、やはりメリットが大きいからといえます。

4.デメリット

マンション一括受電にはデメリットもあります。

長期契約が必要となり解約が困難

高圧一括受電は10年契約が基本となります。途中解約するには、マンション管理組合などが一括受電業者に対し、高額な違約金を支払わなければなりません。契約当初は他の電力会社と比較して安い料金プランであっても、将来的に安いままとは限りません。こうした長期契約には、将来、より良い選択肢が現れた場合、それを選ぶ機会を奪ってしまい、柔軟に対応できないというデメリットがあるのです。

新電力の選択ができない

2016年4月からの電力自由化によって、賃貸マンションや賃貸アパートでも自由に電力会社を選べるようになりました。ただし、マンションで高圧一括受電を導入すると、入居者は個別で他の電力会社を選ぶことができなくなります。マンションが高圧一括受電契約を検討している場合は、そのプランと自分の電気の使い方があっているかを考える必要があります。

5.まとめ

マンション一括受電に切り替えた後、個別契約に戻したい場合は、再び全住戸の賛成を得なければなりません。マンション一括受電のメリットとデメリットをしっかりと理解して、自分に合った電力契約をしましょう。

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