1. TOP
  2. ファミリー
  3. 大規模修繕2回目直前はいつやる?投資するには注意が必要な理由
上下にスワイプでメニューを閉じる
ファミリー

大規模修繕2回目直前はいつやる?投資するには注意が必要な理由

執筆者:Redia編集部 Redia編集部

適切な時期に行う大規模修繕は、マンションの資産価値を維持するために欠かせない修繕工事です。大規模修繕工事は一定の周期で行われることが多く、1回目の大規模修繕工事が終わったマンションは、その10年ぐらい後を目安に2回目の大規模修繕工事を行います。

大規模修繕は、その名の通り大規模なマンションの修繕を行うため、費用も高額となります。不動産投資をするときは大規模修繕の時期や大規模修繕にかかる費用についてしっかりと把握しておかなければなりません。特に、2回目の大規模修繕が必要になる頃の中古マンションは、修繕積立金が値上げされる可能性もあるため、投資初心者にとっては注意が必要です。

今回は、マンションの2回目の大規模修繕が行われる時期や2回目の大規模修繕を目前に控えたマンションを購入する場合のリスクなどについてご説明します。

不動産投資で失敗しない為の王道ノウハウとは
今すぐ無料ダウンロード

1.2回目の大規模修繕はいつ頃行う?

厚生労働省では、2021年に「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」を実施しています。

この結果によると、1回目の大規模修繕は築15年以下、2回目の大規模修繕は築26~30年前後に行われることが多くなっています。

<築年数とマンション大規模工事の関係>

築年数 ~15年 16~20年 21年~25年 26年~30年 31年~35年 36年~40年 41年以上
1回目の修繕 51.6% 32.6% 1.2% 3.7% 2.9% 2.9% 4.3%
2回目の修繕 2.5% 16.6% 47.2% 18.1% 9.5% 5.5%
3回目以上の修繕 4.5% 11.1% 3.3% 4.1% 4.5%

 

25.5% 46.5%

※出典:令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査

上の数字は、参考にはなりますが、建物によって修繕が必要となるタイミングは異なります。2回目の大規模修繕がいつ必要になるのかは、建物診断などを行ってから判断した方がよいでしょう。

2.2回目の大規模修繕を間近に行うマンションの購入リスク

2回目の大規模修繕を間近に控えるマンションは、新築物件や築浅物件に比べると物件価格が低くなっています。

そのため、物件の取得に必要な初期費用を抑えられ、高い利回りを得られるのではと考える方もいるかもしれません。

しかし、こうした築年数の中古マンションを投資物件として購入する際には、以下のようなリスクがあることを覚えておきましょう。

1)管理費・修繕費が上がる

新築マンションは高額なため、購入者に割高なイメージを与えることを敬遠して、最初の修繕積立金を低く設定しがちです。

それだけ修繕にかけられる費用が少なくなるので、1回目の大規模修繕では、修繕積立金の全額に近い額が工事費として使用されます。

 

2回目の大規模修繕は1回目より工事費用がかさむ傾向にあります。

そのため、1回目の大規模修繕時に徴収していた修繕積立金から値上げする管理組合も少なくありません。

 

2回目の大規模修繕が近い物件は物件価格が安いからと喜んでいても、物件取得後に修繕積立金が値上げされる可能性があるのです。

修繕費について詳しく知りたい方は、不動産投資で必要となる修繕費についてご紹介したこちらの記事もご一読ください。

不動産投資で必要となる修繕費の目安とは?

2)修繕費が足りずに手出しが出る恐れもある

2度目の大規模修繕工事は1回目とは違い、設備修繕も工事内容に加わる事が多いことから工事費が高くなりがちです。

 

そのため従来の修繕金積立金では足りず、不足分を徴収されるケースも考えられます。

2回目の大規模修繕を間近に行うマンションの購入リスクとも言えます。

特に2度目の大規模修繕時で修繕積立金が足りなくなるケースは以下の2つです。

  • 修繕積立金を増額してこなかったマンション
  • 住民が修繕積立金を滞納している

 

修繕金を滞納している割合については、国土交通省が行った「平成30年度マンション総合調査結果」によると、全国のマンションのうち管理費や修繕積立金を3か月以上滞納している住戸があるマンションは24.8%にも上るとされています。

 

また、築年数が古いマンションほど滞納の割合が増える傾向にあると記されていることも、築古のマンションを購入する際には気になる点です。

 

様々な理由により2回目の大規模修繕費が不足してしまう場合には、不足額を住民から徴収することもあります。

もし、物件購入から間もなく修繕積立金の不足額を徴収される事態となれば、収支計画は大きく狂ってしまうでしょう。

※参照:平成30年度マンション総合調査結果

3)修繕費を借入れているマンションだとローンが通らないこともある

1回目の大規模修繕や細かな修繕に必要な費用がすでに不足していて、金融機関から修繕費を借入れているマンションがあります。

金融機関からの借入れでは、返済時に利息分も支払わなければならないため、2回目の大規模修繕時には再度融資が必要となる可能性が高いです。

こうした管理計画がずさんなマンションの場合、金融機関への希望額の不動産投資ローンも難しい可能性もあります。

このようなリスクに備え、大規模修繕工事にかかる費用を計画的に積み立てる賃貸住宅修繕共済制度が2021年に誕生しています。賃貸住宅修繕共済制度については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。

大規模修繕に共済制度が誕生!経費計上のメリット、その他注意点も解説

3.2回目の大規模修繕はとても重要。マンション投資初心者は築浅物件がオススメ

マンション投資初心者は、物件価格が比較的低い築年数の経過したマンションが投資に向いているのでは、と考えがちです。

しかし、2回目の大規模修繕を間近に控えたマンションには、修繕積立金が不足している可能性があります。

修繕積立金が不足している場合、購入後に修繕積立金の値上げや修繕費用の徴収をされることが多く、これらの費用を想定した収支計画を立てられなければ、収益の見込みは厳しいでしょう。

投資初心者の場合、修繕積立金の値上げや一時金の徴収を見込んだ綿密なシミュレーションを行うことは決して簡単ではありません。

 

物件購入後に不測の事態が発生しやすい2回目の大規模修繕を控えたマンションよりも、多少、物件価格が高くても安定している築浅物件がおすすめです。ただし、築浅物件といっても築年数だけを重視して物件を選ぶと、失敗するリスクが高くなります。築浅物件をお探しの際には、ぜひ弊社の面談サービスをご利用ください。築浅物件の選び方のポイントをご説明いたします。

また、大規模修繕の周期や費用は、ワンルームマンションであるかファミリータイプマンションであるかによっても変わります。

それぞれの大規模修繕の費用の目安については、次の記事を参考にしてください。

ワンルーム投資の大規模修繕の周期はいつ?費用の目安を解説

マンションの修繕積立金は安い方がいい?相場や値上がりなど徹底解説

まとめ

国土交通省の調査によると、マンションの2回目の大規模修繕工事は、築26年~30年の間に行われることが多いようです。

築26年~39年程度の物件は、物件価格が安いため、利回りが高くなるという魅力があります。

しかし、2回目の大規模修繕では、費用が不足しているケースも少なくないために、修繕積立金が値上げされたり、まとまった額の修繕費を徴収されたりといったリスクがあります。

せっかく安く物件を購入できても2回目の大規模修繕が間近なマンションの場合、結果として支出が増え、利回りが想定よりも低くなってしまう可能性があるのです。

不動産投資を始める際には、2回目の大規模修繕を目前に控えたマンションではなく、安定した利回りが見込める築浅物件がおすすめです。

築浅物件をお探しの際にはお気軽にご相談ください。