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需要が高まる外国人入居者の受け入れ方と注意点

執筆者:Redia編集部 Redia編集部
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日本に住む外国人(在留外国人)は年々増加しており、外国人が住める賃貸住宅の需要も高まっています。そこで空室対策として、外国人入居者の受け入れということが考えられます。

しかし、日本人とは文化が違うため外国人入居者の受け入れを躊躇うオーナーは数多いです。

今回は外国人入居者を受け入れることで想定されるトラブルと注意点、対処法についてご紹介します。

1.需要が高まる外国人入居者

ここ数年で日本に住む外国人(在留外国人)は増加の一途をたどっています。法務省が発表した2009年以降の在留外国人数の推移のグラフをご覧ください。

ここでいう「在留外国人」とは3カ月以上日本に滞在し、外国人登録をしている方の数です。また国勢調査によると在留外国人の約半数の世帯が賃貸住宅に居住しています。

現在は、新型コロナウイルスの影響による渡航制限で、留学生をはじめ海外からの外国人入居者はほとんどいません。

制限解除がいつくらいになるかによりますが、解除後は徐々に留学生の入国も戻ってくると予想できます。

2.外国人入居者を受け入れるうえで、トラブル対策は必至

外国人入居者の需要がある一方で、オーナー側は「どう受け入れていたらいいのかわからない」「トラブルが心配」という方が多く、まだ外国人入居者の入居審査は厳しい状況です。

外国人入居者を受け入れるうえで、注意しなければいけないことは、言語や文化の違いによるトラブルです

文化というものは、国ごとにまったく違います。文化による認識の違いが思わぬトラブルを招く原因にもなります。そのため、今までに経験のないトラブル対策を始める必要があります

外国人入居者を受け入れる際の注意点を理解しておくことで、トラブルやリスクが少ない運営を行うことができるでしょう。

3.外国人入居者の受け入れで想定されるトラブル

1)騒音トラブル

騒音にもさまざまな種類がありますが、想定される騒音トラブルとして、パーティーによる騒音があります

海外では、パーティーは特別なイベントではなく、友人とのコミュニケーションのひとつとして日常的に行われる、という国もあります。

そのため、ハロウィンやクリスマスなどのイベントの時だけでなく、特に何もない日でも友人が集まってパーティーを開くことがあります。

騒音に対する意識は外国人と日本人では異なることもあるため、近隣住民からのクレームが絶えないという事例もあります。

2)ゴミの分別

ゴミ出しのルールは国によって大きく違います。欧米諸国やその他の先進国と比べると、日本のゴミ出しのルールは細かくて厳しくなっています

ゴミの分別に関しては、日本人でもルールを守らない人はいますので、入居時に徹底して説明することがトラブル防止に繋がるでしょう

3)又貸しや多人数同居

女性と契約したはずなのに、男性が住んでいた」「ワンルームマンションに1人で入居していたはずなのに複数人で住んでいた」というトラブルを聞くこともあります。

不特定多数の人が出入りしていると、近隣住民に不安を与えてしまいます。

又貸しは、「部屋が借りにくくて困っている友人を助けているだけ」という感覚で行われているケースもあります。トラブルが起こってから注意をしても、なかなか退去してもらえないことがあるため、契約時には禁止事項であることを確実に理解してもらうことが大切です

4.トラブルの対処法

外国人入居者は受け入れるメリットが大きい一方で、騒音やごみの分別、又貸し・無許可で多人数同居等のトラブルも存在するのが実状です。「外国人入居者の受け入れ先が少ない」という現実はオーナーが上記のようなトラブルやリスクを避けるためでしょう。

トラブルを回避する対策や注意点をご紹介していきます。

1)保証会社に入ってもらう

保証会社への加入を入居の必須要件にしておきましょう。自治体やNPOで外国人入居のサポートを行っている事例もあります。

証内容は保証会社によって違いますが、日本における賃貸物件の生活マナーや慣習の指導、入居時のトラブル対応の他に家賃保証、退去時の原状回復費用、いざという時の訴訟費用等を負担してくれるケースが多いようです

自治体での支援策として例えば石川県では「石川県あんしん賃貸支援事業」という高齢者・障害者・外国人・子育て世帯の入居を受け入れる賃貸住宅の情報提供を行っています。

オーナー側としては無料で入居者募集を行うことが可能で、言葉の問題による意思疎通支援といった支援団体のサポートを受けることができます。

2)事前に滞在資格・入居予定人数等を確認する

外国人入居者の場合、滞在資格や入居予定人数等を確認する必要があります。国によっては入居者が入れ替わることや単身者向けの物件に複数人で住むことが一般的なケースも存在しますので、事前にトラブルを防ぐためにも入居予定人数の確認は重要となります

ビザの有効期限の問題がありますので、滞在資格も必ず確認しておきましょう。

他には入居予定日、契約期間、日本の銀行口座や日本で使用できる携帯電話の有無をあらかじめ聞いておくことで、円滑な契約手続きを行うことができます。

3)外国人入居者対応に強い不動産会社に依頼する

外国人入居者をサポートできる体制が整った不動産会社に賃貸管理を依頼することで、時間と労力を削減する事が出来ます。

スタッフに外国人がいる不動産会社も増加しているため、対応や管理を委託することでスムーズな契約やトラブル防止が可能となります。

4)国土交通省のガイドラインを利用する

国土交通省では外国人の民間賃貸住宅への円滑な入居について、オーナーや仲介会社向けのガイドラインを作成しています。

円滑な賃貸借契約、トラブル防止のために希望の条件を聞くための「希望条件チェックシート入居審査に必要な書類をまとめた「入居審査必要書類チェックシート入・退居時のルールやマナーを記載した「入居の約束チェックシート、各国語契約書等見本がホームページからダウンロードできます。

実務対応に関する疑問と回答をまとめた資料もありますので、一度目を通して見ることをおすすめします。

※参考:国土交通省「外国人の民間賃貸住宅への円滑な入居について」https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000017.html

5.まとめ

外国人入居者はトラブルやリスクといったネガティブなイメージが先に立ち、入居をためらうオーナーが多いですが、在留外国人が増え続ける中で入居を拒否するのはもったいないと言えるでしょう。

入居中のトラブルは、外国人に限ったことではありません。騒音トラブルやゴミ出しのルールを守らないなどのトラブルは日本人同士でもあることです。外国人についても、日本人と同様、入居前の審査や賃貸ルールの説明を徹底することで、トラブルを回避できる可能性は上がるでしょう。

外国人入居者をサポートできる体制が整った不動産会社に賃貸管理を依頼することで、スムーズな契約やトラブル防止に努めましょう。

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