不動産投資の参考にしたい!2020年「都内の再開発エリア」まとめ
不動産投資は、どのエリアの物件を購入するかで結果が大きく変わります。
今後、地価の高騰や人口の増加が期待できる地域を把握できれば、投資の成功確率を高められます。そこで注目したいのが「再開発エリア」です。
今回は、不動産投資を行う際に参考にするべき、東京都内の再開発エリアに関する情報をご紹介します。
1.再開発エリアの物件は不動産投資の狙い目
不動産投資では、再開発エリアが狙い目といわれます。
再開発とは、建物の老朽化や人口の密集など、現在街が抱える諸問題を解決し安心・安全な街づくりを実現するための施策です。
再開発が進んだエリアは、住みやすさや景観が向上し、より魅力的な街へと生まれ変わります。
不動産投資の観点から見ると、以下のような点で再開発エリアが優れているといえます。
- 不動産価格の上昇から、資産価値の向上と賃貸家賃の上昇が期待できる
- 人口の増加から、賃貸ニーズの上昇が期待できる
不動産投資を行うのであれば、再開発エリアに関する情報は必ず入手しておくべきでしょう。
2.都心部の再開発情報
東京都心部は、以前から地価が高く賃貸ニーズも見込めるエリアですが、再開発によってさらに需要が増す可能性もあります。
ここでは、都心部の再開発情報をご紹介します。
1)新橋駅西口のリニューアル
サラリーマンの街と呼ばれる新橋ですが、主要駅の新橋駅西口は開発が進んでおらず、古くからの飲食店や商業ビルなどが立ち並んでいます。
そこで、SL広場やニュー新橋ビルを含む西口エリアの再開発事業が進んでいます。
元々都内有数のターミナル駅として栄えていたため、再開発によってさらに需要が増すでしょう。
2)虎ノ門1丁目に国際ビジネス拠点を形成
2020年4月、港区虎ノ門1丁目に国際ビジネス拠点として「虎ノ門ヒルズビジネスタワー」が誕生しました。
虎ノ門エリアは、2014年に虎ノ門ヒルズが誕生するなど、持続的発展が進んでいます。
今後不動産投資において目の離せないエリアとなるでしょう。
3)芝浦地区の外国企業誘致プロジェクト
港区芝浦のベイエリアでは、外国企業誘致プロジェクトが進められています。
2019年には、プロジェクトの名称が「WATERS takeshiba」に決まるなど、盛り上がりを見せています。
2020年7月のグランドオープンを予定しており、今後さらに注目が集まるでしょう。
4)飯田橋駅周辺の再開発
飯田橋駅のとくに東口は、交通の要衝として栄えているものの、広場や公園などが少ないという課題を抱えていました。
そこで、飯田橋駅周辺の再開発事業によって「駅前広場一体型複合都市拠点」を形成する計画が進んでいます。
現在のスケジュールでは、2022年度の工事完了を予定しているため、今後さらに地価の高騰が見込めるでしょう。
5)東京駅前常盤橋プロジェクト
千代田区の常盤橋街区は、高度経済成長期に下水ポンプ所や変電所などのインフラ施設の整備が進められた特定街区のひとつです。
ただ、完成から約50年が経過し、老朽化に伴う再整備の必要性が増しています。
現在、「東京駅前常盤橋プロジェクト」と題し、東京に新たなシンボルを誕生させる計画が進んでいます。
10年以上かけて計画が進行するため、不動産投資でも長く注目されるエリアになるでしょう。
6)渋谷区神宮前六丁目地区第一種市街地再開発事業
渋谷区神宮前六丁目は、老若男女問わず多くの方が街歩きを楽しんでいるにもかかわらず、歩道と車道の区別がつきにくいなど安心・安全に関する課題を抱えています。
そこで、2016年に再開発事業計画が立てられ、2019年に認可が下りました。
この開発を通して安心・安全なまちづくりが進めば、より住環境の良い街としてニーズが高まるでしょう。
※出典:渋谷区 東京都市計画第一種市街地再開発事業の決定https://www.city.shibuya.tokyo.jp/assets/detail/files/kurashi_machi_pdf_jingumae6_c.pdf
3.東京エリアの再開発情報
東京では、都心部を少し離れても、多くのエリアで再開発が行われています。
ここでは、東京都の東西エリアの再開発情報をご紹介します。
1)葛飾区東金町エリアの再開発事業
JR金町駅の周辺は、1950年代に住宅地として開発され、近年では大学が進出するなど人々のニーズを常に抱えている街です。
しかし、とくに北口付近では歩道が狭いといった安全性の問題が発生しています。
2020年度の着工、26年度の完成を目指す再開発事業では、このような懸念点だけでなく、商業機能や業務サービス機能の充実化も図られる予定です。
今後、さらに住みやすい街になれば、賃貸ニーズもより高まるでしょう。
※出典:葛飾区 東金町一丁目西地区 再開発計画の概要http://www.city.katsushika.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/020/629/03.pdf
2)足立区千住一丁目「千住ザ・タワー」の建設
足立区北千住駅から徒歩3分のところに建設中なのが、分譲タワーマンション「千住ザ・タワー」です。
2020年12月下旬の竣工予定ですが、早期完売するほど人気を集めています。
北千住駅付近の高い需要が再確認できたため、今後さらにマンションや商業施設の建設に乗り出す業者もあるかもしれません。
3)江戸川区小岩駅周辺の再開発
江戸川区小岩駅周辺は、開業以来小売業が発展してきたものの、近隣駅の錦糸町や船橋などの発展に伴い売り上げの減少に悩んでいます。
再開発の機運が高まり、北口地区では2020年度の着工予定です。
商業施設だけでなく、共同住宅なども設けられる予定で、より多くの人が集まる駅へと生まれ変わります。
※出典:江戸川区 JR小岩駅北口地区(北口駅前地区)
https://www.city.edogawa.tokyo.jp/e020/toshikeikaku/chiki/koiwaekishuhen/katsudo/kitaguchiekimae/index.html
4)北区十条駅西口地区第一種市街地再開発事業
十条駅周辺は、過去に再開発から撤退した経緯があるものの、近年もう一度再開発の機運が高まっており、2019年12月には事業計画の変更認可を受けています。
十条駅周辺には大学や中学校など教育施設が豊富なため、再開発によって移住者のニーズが高まる可能性は十分あるでしょう。
※出典:北区 十条駅西口地区市街地再開発事業http://www.city.kita.tokyo.jp/jujomachi/jutaku/toshikekaku/saikaihatsu/jigyo.html
5)世田谷区三軒茶屋周辺の再開発事業
世田谷区の三軒茶屋は、古き良き街並みを求めて、老若男女問わず多くの方が訪れる街です。
ただ、建物の老朽化や小規模建造物の乱立によって緊急車両が通行できないなどの問題が発生しています。
世田谷区は、「三軒茶屋駅周辺交通バリアフリー基本構想」を掲げ、20年かけて実施すると発表しました。
より利便性の高い街へと生まれ変わることが期待されています。
※出典:世田谷区 世田谷区三軒茶屋駅周辺地区 交通バリアフリー基本構想https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/sumai/007/001/d00004956_d/fil/4956_1.pdf
6)品川区東五反田二丁目第3地区の街づくり
大崎駅と五反田駅の中間に位置する東五反田二丁目第3地区は、築35年を超える建物が約6割を占めており、安全面・防災面で課題がありました。
これらの課題を解決し、目黒川に隣接する立地を生かす街づくり事業が計画されています。
2016年に準備組合が設立し、現在は住民への説明会が進められています。
安全面や防災面での課題が解決し、目黒川を活かせるような街づくりが行えれば、より多くの需要を生み出せるでしょう。
※出典:品川区 東五反田二丁目第3地区都市計画案の概要等についてhttps://www.city.shinagawa.tokyo.jp/ct/pdf/hpg000032003_2.pdf
4.東京都近郊の再開発情報
東京都周辺でも数多くの再開発事業が進行中です。
ここでは、東京都近郊の再開発情報をご紹介します。
1)神奈川県海老名駅周辺の再開発情報
神奈川県の海老名駅は県の主要駅のひとつであり、3線路が乗り入れ、駅周辺には商業施設があるなど利便性が高いことで知られています。
そして現在、2017年にめぐみ町として誕生したエリアで再開発事業が進んでいます。
「ViNA GARDENS」と呼ばれる開発エリアでは、「くらしエリア」と「賑わい創出エリア」に分けて開発が進められる予定です。
2019年には相鉄線とJRの直通栓線が開通し、さらに利便性も高まっており、海老名駅周辺への不動産投資はさらに注目を集めるでしょう。
2)千葉県千葉駅の東西口の再開発
千葉駅では、東口と西口の両方で再開発事業が進んでいます。
東口では、老朽化した既存建物を再建し、千葉市中心市街地への玄関口を整備する予定です。
西口では、2013年に「WESTRIO」がすでに誕生しており、2020年4月1日開業の「ウエストゲート千葉」と接続しています。
※出典:千葉市 千葉駅西口再開発ビルA棟「WESTRIO(ウェストリオ)」https://www.city.chiba.jp/toshi/toshi/toshinseibi/toshin/westriotop-test.html
3)埼玉県大宮駅東西口の大規模再開発事業
住みたい街ランキングでも上位に入賞する埼玉県の中心地大宮。
こちらも東口・西口の両方で再開発事業が進んでいます。
西口では、老朽化した建物の改築や遊休土地の有効活用、防災面での開発が進み、より住みやすい街へと変化する予定です。
東口では、2017年に閉店した大宮中央デパートの跡地に18階建ての高層ビルが建築されます。
2021年10月31日に工事が完了する予定で、多くの利用者で賑わうでしょう。
※出典:さいたま市 大宮駅東口大門町2丁目中地区第一種市街地再開発事業についてhttps://www.city.saitama.jp/001/010/015/004/006/002/p034778.html
5.まとめ
再開発エリアは、街づくりが進むことで利便性が高まり、賃貸ニーズの向上も期待できます。
そのため、不動産投資を行ううえでは、ぜひ注目したいマーケットです。
ただ、再開発計画は数年単位で立てられ、随時見直される可能性もあります。
注目の再開発エリアを見つけた場合は、常に最新情報に関するアンテナを張り続ける必要があるでしょう。