1.中古マンションの資産価値は「立地」に左右される
不動産投資において中古マンションを売却する際は、物件価値が上がるのではないかと考えリフォームをおこなうオーナーがいらっしゃいます。
内装を整えたり、設備を最新のものに変更したりすることはいくらでも可能ですが、立地条件を変えることはできません。
たとえマンション自体が経年により古くなったとしても、立地条件が特によい場合は、その資産価値は落ちにくいとされています。
中古マンションを売却する際には、なるべく高値で売りたいものです。
一般的に中古マンションの資産価値は経年で下がっていくものですが、実は「立地がよい場合は資産価値が落ちにくい」というポイントを押さえておけば、中古マンションでも高く売ることが可能です。
中古マンションにとっての立地条件とは、その資産価値を決める最大の要素であるといえます。
では、中古マンションとして売り出すときに、価値の下がりにくいマンションの立地条件とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。
2.価値の下がりにくい中古マンションの立地条件とは?
価値の下がりにくい中古マンションの立地条件として、交通利便性、生活利便性・住環境、街の発展性・成長性、エリアの人気度の4つのポイントがあげられます。
1)交通利便性
駅近という条件は、中古マンションにとって最大の魅力です。
実際に住むことを考えれば、最寄り駅までバスなどの乗り継ぎが不要で、徒歩10分圏内であることが望ましいです。
中古物件でも駅近であれば、毎日の通勤・通学に苦労しないため、資産価値は高くなります。
また、最寄り駅がターミナル駅、もしくは主要ターミナル駅へのアクセスが良好な場合も、立地条件が良いといえるでしょう。
東京では新宿駅、渋谷駅など路線乗り入れの多いターミナル駅のほか、羽田・成田空港へのアクセスがスムーズなエリアも人気が高くなっています。
大阪では巨大ターミナル駅である梅田駅、新幹線の乗り入れがある新大阪駅などへ乗り換えなしで行くことができる駅の需要が常に高く、価格は下がりにくい傾向にあります。
主要ターミナル駅以外でも急行が停まる駅、必ず座席に座ることができる始発駅に近いなども、資産価値を大きく左右します。
2)生活利便性・住環境
食料品・生活必需品を買い出しできる大型スーパーやドラッグストア、体調が悪くなったときに頼りになる病院などが近くに存在するマンションは、日常生活をおくるうえでとても便利です。
キャッシュレス化が進む近年ではありますが、現金が必要な場面もまだまだあります。金融機関やコンビニATMが近くにある環境も、ポイントが高いでしょう。
3)街の発展性・成長性
これから近くに新しい駅ができることが決まっていたり、再開発が決まっていたりするエリアは、街がどんどん大きくなり便利になっていくことが期待できるため、資産価値が上がることが予想されます。
新しく開発されたエリアにあるマンションは、敷地に余裕がある場合も多く、緑地や公園の設置もしっかりと計画されていますので、長く住みやすいと判断され、人気が高いのが特徴です。
ただし、開発が進むエリアでは、隣に高いビルが建つなど日照条件や眺望などが変化する可能性もありますので、注意してください。周辺環境がしっかりと確定していることを確認することが重要です。
4)エリアの人気度
そのエリアで買い物などすべての生活が完了するような住環境が整っている都心部の街は、長く住む人も多く人気が高い傾向にあります。
各国大使館や公館などが多く存在するエリアは治安維持の意識が高いといわれ、子育て世代の需要が高いため、値下がりしにくいといえます。
白金や青山など、高級住宅街として名を馳せているエリアはブランド化しているため、資産価値はさらに上がることも予想されます。
エリアの人気要素はさまざまですが、何かしらメリットの高いエリアにある中古マンションは、資産価値が安定しています。
3.まとめ
中古マンションでも、需要の高いエリアにある場合は資産価値が下がりにくい傾向にあります。
交通の便、買い物などの生活環境だけでなく、隣に公園があって眺望がよいなど、希少価値が高いという立地条件も含まれます。
新しいものに変えることができる建物とは違い、一度購入したら変えることができない立地は、資産価値を判断する重要な要素なのです。