不動産投資でセミリタイアは可能なのか?

アパート経営というと昔は地主がやるものというイメージがありましたが、最近はサラリーマンが不動産投資で物件を購入して賃貸経営をする人も増えてきました。
中には、セミリタイアを検討して不動産投資を始める人も少なくありません。
そこで今回は、不動産投資でセミリタイアをする場合のポイントについて解説します。
1.セミリタイアする条件
セミリタイアをするにあたり、まず頭に入れておかなければならないのが、セミリタイアの条件です。セミリタイア、つまり会社を辞めて生活していくためには、不動産投資だけである程度の収益がなければ成り立ちません。
ただ、最近サラリーマンの間で流行り始めている、分譲マンションの1室に投資するワンルームマンション投資などでは、すぐにセミリタイアは難しいといえます。
そもそも、サラリーマン投資家の多くはローンを組んで投資をするため、ローン返済中のキャッシュフローは結構ギリギリのケースが多く、生活費に回せる収益部分はそんなに多くないからです。
セミリタイアを目指すのであれば、まず自分自身が毎月の生活費で最低いくら必要なのかを考え、そのための収益を生み出すためにはおよそ何戸物件を所有すればよいのかの目安を定めることが大切になります。
それがセミリタイアの最低条件です。
一般的な目安としては、事業的規模と認められて青色申告特別控除が受けられる、10室以上のマンション・アパートまたは5棟以上の戸建を目標にしましょう。
2.中古コンパクトマンション投資でセミリタイア
セミリタイアを目指しているサラリーマン投資家の間で、中古コンパクトマンションへの投資について注目を集めつつあるようです。
コンパクトマンションとは、専有面積が30~50平米程度で間取りにすると1LDK~2DKくらいのマンションのことで、子供が全員独立したあとのシニア世代の新たな住まいとして一定の需要があるとされています。
コンパクトマンションを賃貸で貸し出せば、安定した資産があるシニア層が長期的に借りてくれる可能性が高く、これからの高齢化社会の中で魅力的な投資と考えられているのです。
ただ、中古コンパクトマンション投資をする際には、あることについて十分注意が必要です。
立地が非常に大切
中古コンパクトマンションで重要になってくるのが立地です。
通常の賃貸ですと、駅から徒歩圏内など駅からの距離が最重要視されますが、シニア層の場合は交通の便はもちろんですがそれと同等以上に重要なのが、医療関係施設との位置関係になります。
例えば、駅から遠くても近所に大学病院がある方がシニア層にとっては利便性がよいのです。ワンルームマンション投資に慣れている方は、どうしても都市部の駅近を狙いがちですが、中古コンパクトマンション投資となるとターゲット層が違うので、立地の見極めには十分注意しましょう。
3.不動産投資は不労所得と考えない方がいい
これから不動産投資でセミリタイアを考えている方にお伝えしたいこと、それは賃貸経営を不労所得と考えないでほしいということです。
家賃収入というと何もしなくても勝手に入ってくる不労所得というイメージが強いですが、実際はそうでもありません。修繕対応や家賃の集金管理を管理会社に委託すれば、実質的になにもすることがない、と思っている人もいますが、その考えではちょっと甘いです。
例えば、原状回復工事や修繕などについて自分で動いて相見積りをとったり、空室対策で不動産業者を回って募集図面を配ったりなど、自ら積極的に動く意識が投資を成功させるポイントになります。
4.まとめ
不動産投資は一定規模になればセミリタイアすることは十分可能です。
大切なことは、どの程度の収益があればセミリタイアできるのか、自分自身の生活費などを事前に計算して目標を定めたうえで投資を始めることです。
目標を明確にすることで、セミリタイアできるタイミングも最短にできるでしょう。