空室にならないワンルームマンション投資のやり方は?入居者募集の手順とコツも解説

不動産投資では、収益物件に入居がない期間が長くなればなるほど収益が下がってしまいます。
安定した不動産投資を行うためには、入居率を高く維持することが大切であり、それはワンルームマンション投資を行うときでも変わることはありません。
では、入居率を高めるためには、どのような対策が必要になるのでしょうか。
今回は、ワンルームマンション投資を成功させるための物件の選び方や入居者を絶やさないためにできる工夫についてご紹介します。
1.入居者を獲得しやすいワンルームマンションとは
ワンルームマンション投資を成功させるためには、入居者を獲得しやすい物件を取得することから始まります。
投資用のワンルームマンションを購入する際には、物件価格とのバランスを見ながら、立地、周辺環境、設備などがターゲットとなる単身者層のニーズに合致するものかどうかをしっかりと見極め、共用部の管理状況なども確認しておくことが大切です。
1)立地
入居者が物件を探すときに重視する条件の1つに立地があります。
ワンルームマンションに住む単身者の場合、駅から近く通勤や通学に便利な場所、都心部や都心部にアクセスしやすい立地が好まれる傾向にあり、駅から離れた場所は借り手がなかなか見つからないケースが多くなります。
2)周辺環境
立地同様に、周辺の環境も重要です。
仕事帰りに立ち寄ることのできるスーパーやコンビニが近くにあるなど、生活に便利な環境が好まれます。
また、駅からの距離がそれほど離れてない場所でもマンションまでの道に人通りが少なく、夜には暗くなってしまうような場合は治安の面で不安があるため、特に女性には敬遠されがちです。
3)設備
ワンルームマンションでは、オートロックや宅配ボックスなどの設備が入居者に人気です。
物件購入時には、人気の設備が備えられているマンションを選ぶことも大切です。
4)共用部分
集合玄関やごみの集積場が汚れていたり、廊下の照明が切れていたりなど、マンションの管理体制が整っていない場合は、内覧者のイメージも悪くなり、部屋自体は気に入ったとしても入居に至らないケースがあります。
2.ワンルームマンションで入居者を絶やさないために必要なこと
ワンルームマンションの入居率を高く維持するためには、どのようなことが必要になるのでしょうか。
まずは退去者を出さず、入居者の入居期間を延ばす
高い入居率を維持するためには、退去者を出さずに現在の入居者の入居期間を延ばすことが何よりも重要です。
そのためには、しっかりと物件の管理ができる管理会社を選定し、普段から設備の故障や不具合にもすぐに対応できるようにするなど、入居者の満足度を高めるような対応が必要です。
3.入居者募集の手順と空室を抑えるポイント
入居者の居住期間を長くすることが最大の空室対策ですが、賃貸物件である以上、いずれ入居者も退去します。
そのため、不動産投資を行う上ではかならず空室期間は発生することを忘れてはいけません。
したがって、不動産投資では空室になることを極端に恐れるのではなく、空室期間を最小限に抑えることが大切なのです。
退去者が発生した場合の入居者募集の手順に沿って、空室期間を短くするためにオーナーができる工夫をご紹介します。
1)入居者募集の条件を決める
入居者の募集をする際には、まず家賃を決めなければなりません。
家賃が高すぎれば入居者を獲得しにくく、家賃を低く抑えすぎれば収支が悪化してしまいます。
そのため、家賃を設定する際には、近隣の類似物件の募集状況を確認し、適正な賃料相場を確認することが大切です。
もし、なかなか入居者が獲得できずに空室期間が長引くようであれば、家賃を見直さなければならない場合もあります。
ただし、家賃を下げるのは相場よりも高い金額に設定していた場合です。
家賃が相場と変わらないにも関わらず空室が続く場合には、まずはフリーレントの期間を設けたり、礼金を0にしたりといった対策を考えるとよいでしょう。
2)インターネットに物件情報を掲載する
募集条件が決まったら、インターネットに情報を公開します。
昨今の賃貸物件探しでは、インターネットを利用して条件に合った物件を探し、希望に合致した物件を見つけた場合に内見の申し込みを行う方法が主流です。
物件情報サイトでは、エリアや家賃などで条件を絞り込んで物件検索ができるようになっています。
物件を探す人にとっては便利な機能ですが、希望の額よりも家賃が高い場合には、検索結果に表示されません。
そこで、家賃の見せ方を変えることで、より多くの人の目に触れるような工夫も必要になってきます。
例えば家賃7万2,000円の物件であれば、家賃6万8,000円、共益費4,000円と設定するだけで、家賃7万円以下の物件で検索している人にも物件情報を見てもらえる機会が増えるのです。
また、掲載している写真は見ている人に大きなインパクトを与えます。
室内の写真などが暗いようであれば、天気のよい日の日中に部屋を撮影し、明るい状態の写真に変更するようにしましょう。
3)内見後、入居審査をして契約を結ぶ
入居希望者から問い合わせが入ったら、実際に物件を内見し、気に入れば入居の申し込みが行われます。
入居者情報を元に審査を行い問題なければ契約が成立します。
しかし、なかなか入居者が決まらない場合には、次のような対策を検討しましょう。
4.不動産投資で空室期間を短くするためにオーナーができる対策
入居者募集時に工夫を行っても空室が埋まらないようであれば、次の対策も検討した方がよいでしょう。
1)管理会社を変更する
管理会社によって客付け能力はさまざまです。賃貸管理の実績がそれほどなく、客付けのノウハウが低い会社に管理を委託しているようであれば、管理会社の変更を考えた方がよいでしょう。
より多くの間口で入居者を募集することができる客付け能力の高い不動産会社に仲介を依頼すれば、入居者が見つかる可能性が高くなります。
また、賃貸管理の経験が豊富な会社であれば、入居者のニーズを把握しているため効果的な空室対策のアドバイスももらえるでしょう。
2)人気の設備を導入する
ワンルームマンションの場合、ターゲットとなるのは若い単身世帯です。若い世代には、インターネットやWi-Fiの無料設備、宅配ボックスなどが人気となっています。
オートロック等のセキュリティ設備も人気はありますが、区分マンションの場合、共用部分の設備を変更することはできません。
比較的手軽に導入できるインターネット設備や宅配ボックスなどの導入を検討してみると利便性が高まり、入居者を獲得できる可能性があります。
3)リフォームやリノベーションを行う
内装の汚れや劣化がひどい場合や設備が老朽化している場合は、リフォームやリノベーションを検討した方がよいかもしれません。
工事には費用がかかりますが、築年数の古いマンションの場合はフリーレント期間の設定や礼金の値下げなどを行っても入居者が獲得しにくい可能性があります。
根本的な問題が建物の古さにあるようであれば、クロスや床を貼り替えたり、水回りの設備を新しくしたりするだけでも印象は変わってきます。
ただし、リフォームやリノベーションにコストをかけすぎると、入居者を獲得できても費用を回収できない可能性があります。
信頼できる管理会社と相談しながら、リフォームやリノベーション工事にかかる費用と空室のリスクを比較し、費用対効果に見合った工事を行うようにしましょう。
4.まとめ
ワンルームマンション投資を始める際には、入居者となる単身者のニーズをしっかりと把握し、入居者に人気の立地や周辺環境、設備などの条件を満たす物件を取得することが肝心です。
また、入居者を絶やさないためには、入居者が退去してからの対策を考えるのではなく、今の入居者の満足度を高めて、入居者の退去を減らすことから考える必要があります。
退去者が出てしまった場合には、募集条件や募集内容を見直し、必要に応じてリフォームやリノベーションを行い、入居者にとって魅力的な物件となるよう入居者の立場に立って物件の管理を行うことが大切です。