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高い?安い?失敗を避けるマンション相場の調べ方3選

執筆者:Redia編集部 Redia編集部

マンション購入の際に重要なのは、「相場」を見極める力です。

「マンション価格が高騰しているけど、割安で購入したい!」

「条件的には良さそうだけど、投資して利益が出るのだろうか?」

相場を知ることで、物件の妥当性や収益性が判断できます。

本記事では、居住用と投資用のマンション相場の調べ方をご紹介。

注意点も解説していますので、マンション購入時の判断にお役立てください。

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1.データベースを活用する

不動産投資を始める場合や、居住用のマンションを購入する場合、マンション相場を把握することが大切です。

まずは、マンション相場を調べる際に役立つデータベースをご紹介します。

1)「レインズマーケットインフォメーション」を利用する

レインズマーケットインフォメーションは、不動産会社など宅建業者のみが閲覧できる成約価格を基にした不動産取引情報提供サイトです。

直近1年間で売買取引が成立したマンションについて、販売価格や成約価格が公開されています。

同サイトでは、エリアや沿線、駅からの距離、専有面積、築年数など細かな条件で絞り込みを行い、成約単価を調べることが可能。

そのため、購入を検討している物件と類似した条件を指定して、マンション相場を調べられます。

 

しかし、住所やマンション名など具体的な情報を絞り込むことはできません。

おすすめは、調べたいエリアや条件を絞り込み、10件〜20件あたりをピックアップしたうえで平米単価を調べる方法です。

たとえば、成約価格が3,000万円、専有面積が55〜60㎡であれば「3,000万円÷55〜60㎡」で、1㎡あたりの金額は50〜54.55万円となります。

この作業を10件〜20件繰り返していくと、検索した条件の大体の平米単価が把握できるでしょう。

算出できた平米単価に自分が希望している平米数を乗じれば、相場が分かり取得金額もイメージしやすくなります。

※参考:レインズマーケットインフォメーション

2)「土地総合情報システム」を利用する

土地総合情報システムは、国土交通省が管理するウェブサイトです。

不動産の取引価格、地価公示・都道府県地価調査の価格を調べることができます。

土地総合情報システムで閲覧できる情報は、国土交通省が土地や不動産を購入した人を対象に実施したアンケートをもとに、その結果をまとめたものです。

5年前までさかのぼり、四半期ごとに指定エリアのマンション取引相場を確認することができます。

 

マンションは土地の持分が少ないため、戸建てのようにダイレクトに土地値の影響を受けるわけではありません。

しかし、近年は地価の上昇地点が増加傾向にあり、再開発や誘致などで地価を大きく上げる計画があるエリアも見られます。

こうしたエリアやその近隣にあるマンションは価格が上昇傾向にあるため、土地総合情報システムで取引相場を確かめて、資産価値の将来性を見極めましょう

※参考:土地総合情報システム

3)不動産ポータルサイトを利用する

レインズマーケットインフォメーションや土地総合情報システムで調べることができるマンション相場は、実際に売買契約が成立した過去の取引価格であり、現在販売されているマンション価格ではありません。

現在のマンション相場を調べるためには、不動産情報が掲載されているポータルサイトを活用するとよいでしょう。

エリア等の詳細情報を絞り込むと、類似物件の販売価格を調べることができます。

 

ただし、売出価格と成約価格には一定の乖離があります。

売買時の市況にもよりますが、成約価格は売出価格から5〜10%下がるのが一般的です。

ポータルサイトで調べた相場が、レインズマーケットインフォメーションや土地総合情報システムで調べた相場を上回る可能性は大いにあります。

「売出価格=相場」と捉えてしまうと、高値掴みや資金計画が狂う恐れがあるため、ご注意ください。

2.マンション相場を調べる条件を精査する

マンション相場を確かめる際に重要なのは、条件を揃えて物件価格などを導き出すことです。

1)条件をそろえて相場を調べる

都心部と地方では、専有面積が同程度のマンションであっても、価格相場は大きく変わります。

マンション相場を調べる場合、購入を検討するマンションのエリアに限定して、地域や沿線、駅などの立地条件を調べる必要があります。

また、同じエリアであっても駅からの距離や築年数が違えば、価格も変わってきます。

地域や沿線、専有面積、駅からの距離、築年数などの条件を揃えて調べることが大切です。

2)類似物件の取引情報が見つからないときは?

近隣エリアで類似物件の取引実績や販売情報が見つからない場合、検索条件を緩めましょう。

主要駅からの距離や所要時間などが似通った駅であれば、マンション相場も近しい可能性が高くなるでしょう。

 

また、平米単価や坪単価で比較することができます。

近隣エリアで取引されているマンションの面積と売買価格から、1平米あたり(1坪あたり)の単価を導きだすことで、平米単価(坪単価)でのマンション相場を知ることができます。

3)調べたいマンションの相場は投資用?居住用?

ここまでのポイントは、居住用と投資用のいずれにも該当します。

しかし、居住用と投資用で相場を見定めるポイントが次のように変わってきます。

居住用の場合、「200倍の法則」を使う

居住用マンションの場合、「賃貸住宅のほうがお得なのでは?」という疑問は、誰しもが考えることではないでしょうか。

賃貸物件と比べて割安かどうかを判断するには、「200倍の法則」が非常に便利です。

200倍の法則とは、簡単にいえば「購入金額が家賃の200倍であれば購入したほうが得」というものです。

たとえば、家賃が月15万円の物件であれば、200倍の3,000万円以下で購入できるのであれば得ということです。

 

「200倍」というのは、利回りから算出されています。

家賃の200倍の金額ということは「1÷200÷12ヶ月」で、利回りは6%。

3,000万円の物件で利回り6%ということであれば、月々の賃料は「3,000万円×6%÷12」で15万円です。

 

一方で、東京都の中古区分マンションの平均利回りは概ね5%。

3,000万円の物件で利回り5%ということであれば、月々の賃料は「3,000万円×5%÷12」で12.5万円です。

つまり、賃料の200倍で購入できれば、年間1%得をするという結論になります。

ただし、エリアや築年数、経済状況などによっては「200倍」が適正であるとは限りません。

現に、新築物件では300倍程度が目安になることが多く、条件に応じてこの倍率を調整する必要があります。

 

投資用の場合、家賃と管理費修繕積立金を見る

投資用マンションの場合、相場に加えて、賃料や空室率、管理費、修繕積立金などの固定費も見る必要があるでしょう。

投資用マンションは、基本的に「収益還元法」で査定されます。

収益還元法とは、不動産が持つ収益性に基づく価格の算出方法です。

たとえば、利回り5%・3,000万円の物件の月々の賃料は12.5万円、1年間に得られる賃料収入は150万円。

10年では1,500万円となります。

 

しかし、これは家賃が下落せず、満室経営が継続できた場合に限られます。

空室率が80%であれば10年間の収入は1,200万円、2年後に家賃が20%下落してしまった場合は1,260万円です。

また、昨今、管理費や修繕積立金は値上げ傾向にあるため、さらに手残りは少なくなってしまうおそれがあります。

 

つまり、投資物件は、相場通りで購入できればいいわけではありません。

売り出し時点の利回りが許容範囲であったとしても、運用中に収益が落ちるおそれもあります。

したがって、投資用マンションの購入時には、現状の賃料・空室率・管理費・修繕積立金を把握するとともに、これらの費用・数値がどうなるかを予測することも非常に大切です。

3.マンション相場の調査時に抑えておきたい価格変動とは?

マンションを購入する際は、その時点での相場を把握することも大切です。

あわせて、将来的に資産価値が変動する可能性についても、考慮しておく必要があります。

1)経済や社会情勢で左右するマンション相場

マンションは景気が良い場合、購入する人が増えるため価格も上がっていきます。

需要が供給を上回り、相場をはるかに超える価格で取引されるマンションも見られるものです。

一方で、景気が悪化していくと、先行きの不安定さから購入する人が減り、相場も下落していきます。

マンション価格が低下するなかで、できるだけ早く売却しようとする投資家も少なくありません。

マンションの購入や売却には、経済動向を読み解く力も必要になるでしょう。

出典:国土交通省

上記グラフでは、2013年の金融緩和政策開始以降、マンションの価格は一貫して上昇を続けています。

しかし、2009年頃や2012年頃には、下落や停滞が見られています。

これは、リーマンショックや東日本大震災の影響です。

他にも、各国の金融政策、ウクライナ侵攻による資材価格の高騰、コロナ禍の住み替え需要の拡大など、ここ数年でマンション価格に影響を与えるあらゆる事象が起きています。

経済状況や社会情勢の変化によって、今後もマンション価値が上下する可能性があることを肝に銘じておきましょう。

2)マンション自体の魅力によって変わる価格

通勤や通学に便利なマンションは人気です。

そのため、駅近のマンションほど高額になります。

急行の停車駅や乗り換えに便利な駅も、各駅停車のみが止まる駅に比べれば、マンション価格は上がる傾向にあります。

その他、マンション価格に影響を与えるものは、築年数、階数、間取り、面積、オートロックや防犯カメラなどセキュリティシステム、宅配ボックスなど利便性の高い共用設備があげられます。

関連記事:賃貸マンションの価値を高める設備をまとめてご紹介!

まとめ

マンション相場の調べ方や、調べる際の注意点についてご紹介しました。

不動産投資の成功には、購入する投資用物件の選び方が非常に重要です。

賃貸需要が高いマンションだとしても、初期投資にかかる費用が相場と比べて極端に高いようであれば、必ずしもその投資が成功するとは言い切れません。

購入を検討する投資用物件があれば、最寄駅、駅からの距離、築年数など、類似物件の取引実績や販売価格を調べることが大切です。

 

また、マンション投資においては「効率性」も重要です。

効率的に収益を上げる方法については、以下の記事を参考にしてみて下さい。

投資効率を示すROIとCCRとは?計算方法と投資・不動産投資への活かし方

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