不動産投資複数所有を考える。複数所有のメリットと物件を選ぶときの注意点
不動産投資は複数物件を所有することで収益が増え、効率よく収益化すことができます。
1件で得られる収益よりも、複数件で不動産投資を行っていくことで、複利的な考え方から投資効率を高められるのです。
今回は、複数所有するメリットと、注意点について解説します。
1.まずは1件目を購入して不動産投資を知る
最初から複数の物件を購入することがハードルが高いと感じる方は、最初は小規模で不動産投資をスタートしましょう。
比較的始めやすい「中古ワンルームマンション」という手堅い物件で徐々に自信をつけていきましょう。
2.不動産投資の1件目におすすめの条件
1件目に購入する物件としておすすめなのは、都心の中古コンパクトマンションです。
初心者向けとして以下のようなメリットがあります。
- 東京は転入超過の傾向にあるため、需要がさらに高まっていく
- 単身者世帯の増加により、コンパクトマンション(ワンルームマンション)の需要がさらに高まっていく
- アパートより防犯性や防音性に優れているため入居者に好まれやすい
ワンルームマンションは部屋単体で購入できるため、多額の資金が必要なく購入できます。
また、上記のメリットから需要も高く、空室が発生しにくいため、初心者でも安定した不動産投資を始めることができます。
3.月5万円の利益でも自信が生まれる
例えば、物件価格が2,000万円程度で、利回りを4%とすると、年間の収益は60万円となり「月5万円」の収入を得ることになります。
それだけでは人生が変わるほどの大きな金額ではありません。
しかし、5万円とはいえ、スムーズに安定収入が生まれることで、「次の物件を購入すれば、もっと利益を出すことができる」という自信が生まれます。
そうやって徐々に投資家マインドが身についていけば人生を大きく変えることも可能です。
4.不動産投資の2件目を考える
2件目を購入する時は、1件目の融資額や返済状況も審査の材料となります。
1件目がワンルームマンションだと、融資額が抑えられるため、2件目も購入できるだけの融資を受けられることが多いです。
1)収益面でのメリット
2件目以降の不動産投資には、複利の効果があります。
「複利」とは、投資などにおいて一定期間に生じた利子を元本に組み入れ、当初の元本より高い金額で運用することを指す言葉です。
不動産投資においては、利益を直接元本に組み入れるわけではありませんが、1件目で得た収益をもとに2件目、3件目の投資を行っていくことで効率的に資産を増やします。
不動産投資は、収入の額が所有物件数に比例します。複数の物件を所有し、ローンを完済すれば家賃収入は2倍、3倍と増えていきます。
2)リスク分散によるメリット
2件目の不動産投資を行うことは、リスクを分散させるという点においてもメリットがあります。
空室リスクの分散
1つしか物件を持っていないと、その部屋の入居者が退去してしまった場合、次の入居者が決まるまで家賃収入はゼロになってしまいます。
しかし、複数の物件を所有していれば、1部屋が空室になっても収入はゼロにはなりません。
3物件持っていれば3分の2、4物件持っていれば4分の3と、一時的に家賃収入が落ち込むだけで済みます。
同時に複数の部屋で退去が発生する可能性は低いので、収入がゼロになるリスクを抑えることができます。
災害リスクの分散
昨今は甚大な被害をもたらす台風などの自然災害も多く発生しています。1件目と異なるエリアに2件目の物件を購入すれば、どちらかのエリアで災害が起こり被害を受けてしまっても、もう一方の物件からは収益を得続けることができます。
中長期の運用が前提の不動産投資では、このように無収入になりかねないリスクを分散させることが大切です。
5.2件目の物件を選ぶ時の注意点
1)ローンの返済額をシミュレーションしておく
2件目の不動産投資を始めるまでに、1件目の不動産投資ローンが完済できればいいですが、完済までは何十年もかかる予定でローンを組んでいるので、1件目と2件目のローンの返済は重なります。
返済金額の合計を確認し、万が一空室が発生した場合の月々のローン返済額もシミュレーションしておきましょう。
2)大規模修繕工事のタイミングを見る
マンションは10~15年に一度、大規模修繕工事が発生します。工事のタイミングで修繕積立金とは別に、一時負担金がかかる可能性もあります。同じタイミングで修繕費がかかってしまうと、かなり大きな負担になってしまうため、1件目と2件目では、築年数をずらして大規模修繕工事のタイミングが重ならないようにした方がいいでしょう。
3)1件目の成功に油断しない
2件目の不動産投資では、1件目での経験があるため、取引の流れやポイントも理解していることでしょう。しかし、1件目が上手くいったからといって、2件目の物件選びや管理会社選びなどの基準が甘くなってはいけません。
2件目のリサーチも手を抜くことなく、不動産市場の動向にはアンテナをはっておきましょう。
6.まとめ
2件目の不動産投資は資産を効率よく増やすうえで重要です。「攻め」のように思えますが、リスクを分散させるという点においては、「守り」のメリットもあります。
2件目だからとリサーチに手を抜くことなく、慎重さを忘れずに不動産の複数所有を目指しましょう。