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【2022年改正】住宅ローンの控除率が下がる!?マイホームは購入しない方がいい?

執筆者:Redia編集部 Redia編集部

国交省は、2022年4月から適用となる税制改正の内容に「住宅ローン減税」を盛り込むことを17日に発表しました。

住宅ローン控除額とは、ローン残高等の1%を10年間(一定の条件の場合は13年間)所得税額から控除する制度です。

税制改正によって、現行の1%から0.7%に引き下げる見込みで、これは不動産売買に大きな影響を与える改正内容です。

不動産を買う人からすれば所得控除額が減る、つまり、納税額が増えます。
不動産を売る人からすれば、税制改正の影響で購入者が減少する恐れがあるので、買い手が見つかりにくくなることが想定されます。

本改正は住宅市場に大きなインパクトを与えることになるでしょう。
具体的にどう影響するのか、丁寧に解説していきます。

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1.住宅ローン控除制度とは

1)住宅ローン控除とは

住宅ローン控除

ローン残高等の1%を10年間(一定の条件の場合は13年間)所得税・住民税から控除する制度のこと。

つまり一種の節税です。

購入物件の年間の控除上限は40万円(一部50万円)です。

※売主が法人ではなく個人間で売買取引をする場合は注意が必要です。年間の控除上限額は20万円(一部30万円)になります。

 

所得税額から最大40万円の控除ができるというわけですね。

2)住宅ローン控除を受ける条件と注意点

住宅ローン控除を受けるには条件があります。

住宅ローン控除を受ける条件

原則:面積が50㎡以上でなければならい

例外:所得金額が1,000万円以下であれば、40㎡以上で適用を受けられる

1点だけ注意すべきことがあります。

住宅を購入した初年度のみ確定申告をする必要があります。

サラリーマンであれば通常年末調整で済みますが、マイホームを購入した年だけは確定申告が必要になるので、注意してください。

2.住宅ローンの控除率が減少する!?税制改正案の内容とは

1)住宅ローン控除の改正趣旨

冒頭でも述べたように、国交省は2022年4月から適用となる税制改正の内容に「住宅ローン減税」を盛り込むことを17日に発表しました。

これまでローン残高の1%分を所得税額から控除する内容でしたが、改正により、これを0.7%に引き下げる見込みです。

改正の目的は控除額の「逆ざや」解消にあります。

2)住宅ローン控除改正の背景

改正の背景として、住宅ローンの低金利が続いていたことが関係しています。

金利1%と低金利の歴史が長く続いた結果、控除額がローンの支払利息額を上回る、いわば「逆ざや」が起こるケースが多く散見されました。

これを会計検査院が問題視し、住宅ローン控除制度にメスが入ったわけです。

 

現に、住宅を一括で購入できるだけの資産を持つ人が、あえてローンを組んで所得税額を圧縮するケースも見受けられます。

3)住宅ローン控除の改正方針

政府・与党は2021年12月8日、2022年税制改正大綱の方針をまとめました。

概要は以下の通りです。

2022年改正 住宅ローン減税の方針概要

・住宅ローン減税制度を4年間延長  2025年まで継続

・ローン残高の1%控除       0.7%に縮小

・控除期間、新築は原則10年     13年間に延長

・所得3000万円までの人が対象    → 所得2000万円までの人が対象

・住宅ローン残高の上限4000万円 → 3000万円に

3.住宅市場にどう影響する!?マイホームの購入はやめるべきか

最後に、今回の住宅ローン控除の税制改正は住宅市場にどう影響するかを考察します。

結論、中・低所得層にとっては追い風、高所得層には向かい風だと言えます。

 

注目すべき改正内容は「所得2000万円までの人が対象」、「住宅ローン残高の上限3000万円」の2点。

高所得層でも、逆ざやの理論を活用するために頭金を少なくし、多額のローンを組むケースが多く見られました。

その恩恵が受けづらい改正内容であることが分かるかと思います。

 

一方で、中・低所得層においては年間の控除額の増加が期待できます。

控除率は0.7%に引き下がりますが、控除期間を10年から13年間に延長することで、トータルで見たときに控除額が増える試算になっています(国交省)。

 

岸田総理が提唱する「中所得層の支援」に当てはめた政策と言えます。

しかし、住宅市場の流通を考えると、消費傾向が鈍化することも考えられます。

>>合わせて読む「【2021年税制改正】住宅ローン控除制度見直しのまとめ※22年改正内容も解説

まとめ

2022年の税制改正案に、住宅ローン控除額の縮小が提案されていることを説明してきました。

結論は年末に出るので、引き続き動向を追っていきます。

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