東京3畳ワンルーム投資は高収益?狭小アパートが人気の理由と注意点も解説

東京都などでは、近年、若い世代を中心にリビングの面積が3畳という狭小物件が人気を集めています。
狭い3畳ワンルームアパートが人気となっている背景には、ミニマリストの増加や賃料、物価などの高騰があるものと考えられます。
本記事では、3畳ワンルームアパートの人気の背景や収益性、3畳ワンルーム投資を行う際の注意点をご紹介します。
1.3畳ワンルーム投資のメリット
3畳ワンルームとは、専有面積10㎡前後の狭小部屋のことです。
東京などの都心部に低家賃で住めるという入居者側に利点がある一方、オーナーにとってはどのようなメリットがあるのでしょうか。
1)狭い土地でも収益性が高い
3畳ワンルームの1棟アパートは、狭小地でも部屋の総戸数を多く確保できます。
1戸20㎡で6戸しか確保できない土地でも、10㎡程度の3畳ワンルームにすれば、同じ面積で倍の12戸を設置することが可能です。
20㎡ワンルームの賃料を9万円、3畳ワンルームの家賃を6万円、いずれも満室だと仮定しましょう。
1か月の家賃収入は、20㎡ワンルームが54万円、3畳ワンルームが72万円となり、月々18万円の差が生じます。
3畳ワンルームは、狭小地でも収益性が高く、効率の良い投資が可能なのです。
ワンルーム投資については、以下の記事を詳しく解説しています。
ワンルームマンション投資を始めるべき理由と知っておきたいメリット
2)部屋が狭く原状回復費用が安い
3畳ワンルームは専有面積が狭いため、ハウスクリーニングやクロスの貼り替えといった退去時の原状回復費用を安価に抑えることができます。
ファミリー向け物件とは異なり、必要最低限の設備導入で事足りるため、設備の修理や交換で高額な出費がかさむことは少ないでしょう。
ワンルームの原状回復費用の相場については、以下の記事をご参照ください。
1K・ワンルームマンションの原状回復費用は相場いくら?物件掲載費など退去後の必要費用も一挙解説
3)若者が入居者になりやすい
3畳ワンルームは、低賃料のため20代から30代に人気です。
若者に人気の設備や内装にすれば、さらに賃貸需要を高められます。
ターゲットを若者に絞った入居者募集がしやすい点も、3畳ワンルームのメリットといえるでしょう。
2.都心3畳ワンルームはなぜ人気なのか?
都心の3畳ワンルームが人気を集めている背景には、若者のライフスタイルの変化や趣向の変化が関係しています。
1)立地重視の若者が多い
満員電車に揺られる毎日の通勤や通学は、決して快適なものではありません。
通勤や通学の時間を節約するために、職場や学校が近い都心に住みたいと考える若者も少なくないでしょう。
職住近接の考えから、3畳ワンルームは人気なのです。
2)低家賃で東京に住める
進学や就職を理由に上京する若者は絶えません。
商業施設や娯楽施設が集まる東京は、若い世代にとって魅力も刺激も多い街です。
地方に比べて給料が高いという現実的な問題から、東京に就職する若者も少なくありません。
しかし、学生や社会人になりたての若者には東京の家賃は高額です。
狭小の3畳ワンルームは家賃が安く、都心に住みたい若者のニーズを満たす物件だと言えるでしょう。
3)モノを持たないミニマリストの存在
モノを持たないミニマリストが増えています。
テレビやパソコンが無くても、最近はスマートホンで動画視聴やインターネット検索ができ、必要最低限のモノだけで便利な生活ができるようになりました。
モノが少なければ、3畳ワンルームのような狭小スペースでも窮屈さを感じずに過ごせるでしょう。
3.3畳ワンルーム投資の注意点3つ
入居者と投資家の両者にとってメリットがある3畳ワンルームですが、投資家側の注意点をご説明します。
1)担保評価が低い(住居用ではなく事業用として扱われる可能性が高い)
3畳ワンルームの1棟アパートは、金融機関からの担保評価が低くなる可能性が高いでしょう。
その理由は、住居用賃貸物件ではなく事業用賃貸物件として取り扱われることが多いからです。
3畳ワンルームの1棟アパートで不動産投資を始める場合、区分マンションよりも投資費用は大きくなります。
担保評価が低いため、希望の融資額を借り入れできない場合があることを覚えておきましょう。
2)ブームが過ぎた時の客付けが難しい
3畳ワンルームは、若者を中心に人気を集めています。
しかし、何事にも流行り廃りがあります。
景気が回復し平均賃金が高くなれば、「家賃が多少高くても、広い部屋に住み替えたい」と考える若者が増える可能性も。
景気や社会情勢の変化がもたらすブームによって、客付けが難しくなるというリスクがあることも忘れてはなりません。
3)出口戦略が読めない(3畳アパートの成約事例が少ない)
3畳ワンルームのブームが過ぎつつあることを実感して売却を検討した場合、需要が限られた狭小物件のため、買い手が見つかるかは分かりません。
3畳ワンルームのアパート投資を始める際は、出口戦略についても計画しておくことが大切です。
ワンルーム投資の出口戦略については、以下の記事もご参照ください。
まとめ:3畳ワンルーム投資は、最初の1棟目には向かない
若者に人気の都心3畳ワンルーム投資のメリットやデメリットについてご紹介しました。
3畳ワンルームのアパートは、若者のニーズを上手く取り込んだ投資用物件です
しかしながら、いつまでブームが続くかが読めない点もあります。
不動産投資の初心者は、3畳ワンルームのアパート投資よりも、初期費用が少なく銀行からの融資が受けやすい区分マンション投資がおすすめでしょう。