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不動産の個人間売買は可能?注意したいポイントを解説

執筆者:棚田 健大郎 棚田 健大郎
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不動産の売買を経験すると、思った以上に不動産業者に支払う仲介手数料が高いことに気づかされます。

特に不動産投資をしている人であれば、一度は仲介手数料がかからない個人間売買ができたら、と想像したことがあるのではないでしょうか。

そこで本記事では、不動産の個人間売買のメリット、デメリットについて詳しく解説します。

1.個人間売買とは

不動産の個人間売買とは、売主と買主の間に不動産業者を入れずに、自分たちだけで取引をするやり方のことをいいます。通常、不動産業者に仲介を依頼した場合に支払う仲介手数料は、以下の計算式で算出される金額が上限です。

(売買代金×3%+6万円)×消費税=仲介手数料

例えば、5,000万円の不動産の仲介を依頼したとすると、171万6,000円もかかることになります。

仮に不動産屋を通さずに売買ができたとすると、高額な仲介手数料を支払う必要がなくなる点が最大のメリットでしょう。ただ、現実問題として次のような課題がある点に注意が必要です。

売主買主をどうやって探すか

不動産屋を通さないとなると、契約の相手方は自分自身で見つけなければなりません。

とはいえ、広告効果が高いレインズや民間の募集サイトに掲載できるのは多くの場合不動産業者です。

個人売主が掲載することは難しいので、やるとなると次のような手段になってくるでしょう。

  • 自身のHPに情報を掲載する
  • ツイッター、インスタグラム、Facebook、YouTube、ブログなどで探す
  • 物件現地に募集の貼り紙をする

ただ、現実問題としては全くの他人を売主や買主として見つけることは非常に難しいので、通常は親族や知り合いに相談して、たまたま売りたい、買いたいという人が見つかった場合になるでしょう

売買契約書をどうやって作るか

契約の相手方が見つかったら次に契約書を作成しなければなりません。

売買契約書の書式自体は、ネットで探せば見つけられますが、契約条項などは自分たちで調整する必要があります。

ある程度知識があればいいのですが、全くの初心者だと自分にとって不利な条項が入っていることに気が付かずそのまま署名捺印をしてしまう可能性があるので注意が必要です

特に2020年4月からは120年間改正されなかった瑕疵担保責任が契約不適合責任に法改正されたこともあり、売主の負う責任範囲が事実上拡大していることから、売買契約書の内容には特に気を遣う必要があります。

瑕疵担保責任とどう違う?契約不適合責任で何が変わるのか

住宅ローンが組めない

買主が住宅ローンを使いたい場合、個人間売買だと金融機関からNGが出ることがよくあります。個人間売買は不動産業者が仲介に入る売買とは違い、宅建業法上必要になる重要事項説明書などの書類がないので、ローン審査のハードルをクリアできないのです。

他にも不確定な要素が多く、直前までどうなるかわからない部分が多いので、金融機関としてもあまり積極的に融資をしたいとは思わない傾向があります

2.個人間売買の実例

仮に売主や買主が知り合いで見つかったとして個人間売買をするとなった場合、所有権移転登記はどうやればよいのでしょうか。もちろん、司法書士に依頼すれば全部やってもらえますが、司法書士報酬を節約するのであれば、買主自身が登記することも可能です。

実際、私の周りでも個人間売買で司法書士を通さずに所有権移転登記をしている人がいます。やり方としては、決済引き渡し日当日、法務局に集まるのが一番確実です。

銀行の窓口に集合する方法もありますが、最近はスマホのアプリで簡単に着金確認ができますし、何より登記申請書類に不備があったらその場ですぐに修正してもらわないとトラブルになります。

個人間売買に向いている人

上記事例も買主の人が不動産会社勤務で実務を知っていたため、売買契約書の作成などもスムーズにできましたが、自分自身が不動産取引初心者という方ですと個人間売買はリスクが高いのでおすすめできません

どうしても個人間売買で仲介手数料を節約したいという場合は、次の項目にご自身が当てはまるかどうかを確認してみてください。

  • 相手方との信頼関係がある
  • 売買代金がローンではなくキャッシュである
  • 抵当権がついていない
  • 不動産売買の取引経験がある

これらにすべて該当する方であれば、個人間売買でも何とか手続きはできると思いますが、それ以外の方についてはある程度のリスクが生じることを頭に入れておく必要があります。

3.まとめ

個人間売買の手続きができれば、仲介手数料が節約できるというメリットがあるものの、反面リスクもかなりあると考えるべきです。不動産取引は金額が高額になるので、たとえ親族や知り合い相手だとしても、何かあったときにトラブルになる可能性は十分にあります。

つまり、仲介手数料はある程度の負担にはなりますが、支払うだけのメリットもあるということなのです

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